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GP直送:ハミルトンのスタート失敗は無線規制が影響か

2016年3月22日

 2015年のベルギーGPからスタートに関する規制が厳しくなった。ダミーグリッドに着くために、ガレージを出た瞬間からクラッチのバイトポイントを変更することができなくなった。またピットからドライバーへの無線にも多くの規制がかけられた。今季は、さらに規制が厳しくなり、ステアリングの裏側に装着されているクラッチパドルが、ダブルからシングルとなった。

 これまではシフトチェンジ用のパドルの下に左右それぞれ1枚ずつのクラッチパドルが取り付けられていた。右側のパドルがファーストクラッチで左側のパドルがセカンドクラッチ。ブラックアウトの瞬間、ファーストクラッチ離すと、半クラッチ状態となって発進。その後、左手でセカンドクラッチを離すと、マシンはホイールスピンをせずにスムーズに加速していく。

 しかし、これは一種のトラクションコントロールのような状態であることにFIAが難色を示し、今年からはクラッチパドルはシングル状態で使用することが義務づけられた(ふたつのクラッチパドルが存在していてもいいが、スタートでクラッチを操作するパドルはひとつに限定された)。

 新システムで行われたオーストラリアGP決勝レースのスタートでは、フロントロウのメルセデス勢がスタートに失敗。特にポールポジションのルイス・ハミルトンは「スタートで少しホイールスピンを起こした」ために、1周目でいきなり6番手までポジションを落とす結果となった。

 だが、あるチームのエンジニアは、メルセデスのスタートの失敗と規制強化は、あまり関係ないと語る。

「F1のエンジニアはとても優秀で、レギュレーションで規制されても、その規制の範囲内で新しいシステムを作るから、結局あまり変わらない。ただ、お金がかかるだけ。F1はドライバーの戦いでもあると同時に、チームごとに独自のマシンを作るというエンジニアたちの戦いでもあるのだから、あまり規制せずに自由な開発競争をさせたほうがいい」

 確かにシングルパドルになったものの、開幕戦でストールするドライバーはいなかった。ダブルでもシングルでも大きな違いはなかったと言っていいだろう。しかし、ハミルトンら数人のドライバーは、どうしてスタートで出遅れたのだろうか。

「それは新しい無線規制が影響していた」と、そのチーム関係者は説明する。「無線規制は昨年から始まったが、今年から厳格化されて、スタートに向けた準備はドライバーが自分で行わなければならなくなった。ただし、ドライバーには事前にやるべきことを教えていた。だが、どこまで正確にできるかはドライバーによる。うちのドライバーもスタートで出遅れたが、グリッドに着いた時点でやることをやっていなかったため、テレメトリーのデータからスタートで出遅れることはわかっていた。でも、無線でドライビングコーチできないため、何もできなかった」

 つまり、シングルパドルへの変更による大きな影響はなかったが、無線規制によって、F1のスタートは今後も波乱が起きる可能性が十分ありそうだ。

(Text:Masahiro Owari)




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