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名車列伝:ロータス99T・ホンダ(1987)

2016年2月12日

ロータス最後の勝利を飾った不完全なアクティブカー
 ホンダは1987年から、ウイリアムズに加えロータスへも強力なV6ターボ、RA167Eの供給を開始する。以前からホンダ・エンジンの魅力にとりつかれていたアイルトン・セナの念願がついに叶う格好になった。いちドライバーが、そのエンジン欲しさに、メーカー首脳へ直談判しに行くなど現代のF1ではとても考えられない。

 しかし、セナはそれほどまでにホンダ・エンジンで走りたかった。その気持ちを当時のホンダ総監督だった桜井淑敏にぶつけ、桜井もまたセナに魅了されていくことになる。

市街地で威力を発揮したアクティブ
 ロータスのテクニカルディレクター、ジェラール・ドゥカルージュは、彼がそれまでに製作した95T、97T、98Tの流れを受け継ぐ“集大成”として99Tを生み出した。99T最大の特徴は、電子油圧制御によって理想的なライドハイト(車高)を維持できるアクティブサスペンションである。当時のF1はレース中の給油が認められておらず、レース序盤と終盤とでは燃料残量の違いから車両重量に大きな違いが生じる。

 そのため、車体の姿勢変化を安定させるには、どうしてもサスペンションを硬めに設定せざるを得なかった。だが、それではサスペンション自体の本来の役割は発揮できない。そこで考え出されたのが、電子油圧制御で車体そのものの姿勢を調整するアクティブサスだった。

 仕組みはこうだ。ノーズの両脇に取り付けられたピトー管から得た走行速度、加速度センサーによる各サスペンションの動きや車体にかかるGフォースのデータを、ドライバーのシート下に装備したコンピュータで演算処理し、その結果をもとに電子油圧方式で前後左右のサスペンションを制御するのだ(作動不良に備え、通常のスプリングも装備されていた)。

 ロータスが満を持して送り込んだこのシステムは、同社のロードカー部門が開発したものだったが(故コリン・チャップマンはすでにアクティブサスの考えを持ち合わせていた)、これが非常に複雑なシステムで、チーム新加入の“オールドルーキー”中嶋悟だけでなく、天才セナまでも手を焼く代物だった。システム自体は革新的なものだが、絶え間ない挙動変化に制御がついていかないという致命的な欠陥を露呈してしまう。当時のコンピュータ技術では、演算処理能力が追いつかなかったのだ。

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