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【決勝無線】レース人生、最大クラッシュの洗礼

2015年9月30日

 日本GPの予選で大クラッシュを喫したダニール・クビアト。マシンは大破、サーキットは凍りついたが、自力で脱出する姿を確認して、空気が緩んだ。しかし決勝に向けて、ほとんどゼロから用意された新しいマシンは決して完璧な状態ではなかった。入賞圏外ながら激しい闘志を見せたクビアトとチームの無線交信から、鈴鹿のハイライトを振り返る。

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「オーバーテイクボタンを使うな。信頼性のためだ」

 17周目、クビアトにレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーズから指示が飛んだ。非力なルノー製パワーユニットで走るクビアトにとっては“死刑宣告”を受けたようなものだ。

 予選の大クラッシュのせいでモノコックやパワーユニットなどマシンのほぼすべてを新たに組み上げ、ピットスタートで最後尾からの追い上げを強いられた。さらにレースを戦いながら、マシン制御ソフトウェアのセッティングを細かく調整しなければならなかった。

「マルチ10、ポジション8。急いでやってくれ」
「やってるけど、機能しないんだ」
「ではマルチ9に戻してからマルチ10にして、ポジション9にしてくれ」

 クビアトとピットの間では、そんな緊迫したやりとりが交わされていた。土曜の夜にICE(エンジン本体)をはじめ全コンポーネントにわたって新品を投入したパワーユニットの制御系も完璧に準備できず、そのためにオーバーテイクボタンの使用は控えなければならなかった。

 さらに集団の中で走っているため、ブレーキ温度が不安定で効きが悪くなり、ロックアップでタイヤを痛めてしまうという負のスパイラルに陥っていた。

「ターン11でブレーキが効かない!」(23周目)
「フロントアクスルが、またスプリットしている。ウォームアップすれば解消できるはずだ」
「シケインで、またブレーキを失っている。完全にブレーキが効かない」(44周目)

 アグレッシブな3ストップ作戦を採ったが、ブレーキの不安定さゆえにタイヤマネージメントもうまくいかず、クビアトのフラストレーションは溜まる一方。34周目には、放送禁止用語を交えて、3回目のピットストップを自ら要求した。

「このタイヤは、もう終わってる! ピットインさせてくれ!」
「OK、ピットに入れ」



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