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BAR、新車の初テストは来年1月に

2005年11月10日

 BARホンダのチーフデザイナー、ケビン・タイラーは、遅い時期になって決定されたルール変更を考慮してニューマシンの設計を進めなければならなかったものの、来季はチームが再び上位争いに復帰できると考えているという。

 タイラーは来年のニューマシンの設計の全般的な責任者だ。来季からチームがホンダのフルワークスに生まれ変わることもあって、ルノーやマクラーレン、そして2004年のチャンピオンであるフェラーリなどに挑戦するのに十分なリソースはあると自信を示している。
「相当な量の評価作業を行って、開幕からすぐに優勝争いができるようなポジションに自分たちを置くために、かなり厳しい目標を設定した」とタイラーは言う。「もしこれらの目標を達成できれば、私たちは狙ったとおりのポジションにいるはずだ」
「カギとなるのは、シーズンの最初の日から速いクルマを作ることだ。そうすれば、その後は全般的なパフォーマンスレベルのファインチューニングに専念できる。BARの開発能力がグリッド上のどのチームにも劣らないことは、過去3シーズンの間に実証されているし、進歩の速度でもどこにも引けをとっていないと思う。2006年も同様のスピードで開発を推し進められれば、私たちは間違いなくレースに勝てるポジションにいることになるだろう」
 プログラムがかなり進行した段階でいくつかの変更を強いられたものの、タイラーによればマシンの設計と製作は順調に進んでいるという。
「遅い時期になってからFIAが投げた‘クセ球’のおかげで、多少プロセスに遅れが出たのは確かだ。クルマの設計に直接的な影響があることだったからね。実際、(タイヤと予選に関するルール変更のため)プログラムの終盤に至ってかなり大きな変更を加えた」
「昨年はレースディスタンスでのタイヤのパフォーマンスという点で、一部のライバルより劣っている部分があったのは確かだ。だから、新車では特にその領域の改善に努力を集中していたんだ。それなのに突然ルールが変わってしまった。これでタイヤのライフに関しては、私たちがきわめてコンペティティブだった2004年に近い状況に戻ることになる。その結果、私たちはすでに決めたことの再評価と、場合によっては何らかの変更を加える準備とで大忙しだ」
「昨年は成功に安んじてはいけないという厳しい教訓を学んだ。私たちは2004年を好成績で終え、おそらくミシュランタイヤを履くクルマの中では最速だったが、2005年に向けて新しい空力レギュレーションが導入されたとき、設定した目標が低すぎたんだ。他のチームが私たちよりずっと大きなダウンフォースで走っていることは、プレシーズンテストが始まった時点ですぐに分かっていたのに、それに対する対応の速さも十分ではなかった。また、私たちはクルマのある特定の領域で、年間を通じて苦労させられた。すでにその問題が何だったのかは明らかになっているし、新しいクルマでは解消されているはずだ」
 2006年シーズンの最大の変化は、言うまでもなく2.4リッターV8エンジンの導入だ。タイラーはこれが設計室の人々の頭を悩ませる原因になったと明かす。


「V8エンジンはコンパクトなので、空力の開発グループにいくつかの新しい可能性を提供することになる。たとえば、エンジンの片側にエキゾーストのプライマリーパイプが4本しかないから、それらに占拠されるスペースはV10よりずっと少ない。ただ、90度V8は原理的にV10ほどバランスが良くないために、回転レンジのいくつかのポイントでかなり大きな振動を発生する。その結果、デリケートなアイテムをクルマに取り付けるために、マウントの部分でどのように振動を吸収するかという点に特別な注意を払っている。正直なところ、V8のクルマが最初に走るときには、多少のマイナートラブルが出るのは避けられないだろう」
 これまでと同様に、BARはウインターテストが始まると同時に中間的な仕様のマシンを走らせて、ニューマシンの信頼性の問題を早期に解決していく予定だという。
「クルマのリヤエンド、つまりエンジン、トランスミッション、ハイドロリック系は、その他のシャシー部分より3カ月ほど早く製作が進んでいる。これらは信頼性の確保が重要なエリアで、11月の終わりにウインターテストが始まった時点で、中間的な仕様の‘コンセプトカー’を使って実走テストを開始できるようにする必要があるんだ。また、こうした形でテストを進めることによって、空力の担当者たちにできる限り多くの時間を与えることができる。風洞実験に使える時間が長ければ長いほど、最初から速いクルマを作れるんだ。そして、今年はこれが二重の意味で重要になる。新しいエンジンのおかげで、空力にも数多くの新しい可能性が開けるからね。2006年型のモノコックは来月半ばには完成して、新年早々に最終的な組み立てを始める。1月中のどこかの段階で実車のテストを始めたいと思っている」
 新しい規則の下で迎える新シーズンだが、タイラーはBARが戦いを挑むグリッド上位の顔ぶれはあまり変わらないだろうと考えている。
「当然のことながら、ビッグチームになるほど、新しいテクニカルレギュレーションに迅速に対応するために必要なリソースが揃っている。ただ、FIAがいくつかの規制を導入したために、予算の大きなチームだけが踏み入ることのできる領域はかなり限られてくるだろう。たとえば、比較的簡単に達成できるエンジンの最低重量が決められたが、これによってエンジンの主要な部分はどこでも同じようなものになり、その領域でのR&Dはあまり行われなくなるはずだ」
「私自身について言えば、自由に使えるエンジニアの数がかなり増えたので、これからはより多くのプロジェクトを同時に進行できるようになる。それによって開発プログラムの速度が速くなるのは間違いないね」




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