パナソニック・トヨタ・レーシングのクリスチアーノ・ダ・マッタが、先日の日本GPのことや、F1参戦初年度についてなど、振り返りつつ語った。
「日本GPは、パナソニック・トヨタ・レーシングチーム全体にとって、ファンタスティックなレースだった。オリビエ(パニス)と僕は肝心な時に速く走れたし、ホームレースで7位でフィニッシュできたのは、僕にとって素晴らしいリザルトだった」
「本当のところ、鈴鹿サーキットにはものすごく感銘を受けた。ドライバーとして、F1での経験を完全に積むには、鈴鹿でマシンをドライブしなくちゃならないよ。すごく速いからね! たくさんの高速コーナーによって、空力が常に作用することになるから、それだけ多くのグリップが得られるんだ。鈴鹿は本物のドライバーズ・サーキットだし、僕はあそこでドライブするというチャレンジを大いに楽しんだよ」
「いい結果は得られたけれど、僕らの週末は完全にスムーズに運んだわけじゃなかった。金曜日には、いくつかセットアップに問題があり、それでオリビエと僕は、1回目の予選では比較的遅かったんだ。僕らは13位(パニス)と14位で、二人ともTF103のバランスに満足してはいなかった」
「金曜日から一晩かけてたくさんの作業をこなし、土曜の朝にセットアップを大幅に変更したのが功を奏したようだ。すぐにトラクションが増したし、それはラバーが乗ってくるにつれて、一日中どんどんよくなっていった。鈴鹿がどれくらい頻繁に使用されているのか知らないけれど、僕らが到着したときには確かに、かなり滑りやすい感じだったよ」
「予選で3位に入るのは、本当にドキドキしたし、セッション後の記者会見に出る心の準備はできていなかった。これは新しい経験だったけれど、来年は慣れっこになるといいな! 僕のラップは確かにうまくいった。鈴鹿は正しく走るのがとても難しいコースだから、まだ改善の余地はあったと思うけれどね。S字でコンマ何秒かロスしたと思うが、それを除けばかなりクリーンなラップを刻めたよ」
「しかし、僕は本当にいいレースができたと思う。マシンは全部のスティントでとてもよくて、大物たちに混じってレースをするのは今年2回目だけど、すごく楽しかった。1回目はバルセロナだったね。ミハエル(シューマッハー)とのバトルは楽しかったよ。厳しくてもフェアな戦いだった。今年はたとえ1ポイントでも僕らにとってはすごく重要だったから、彼がワールドチャンピオンを争っているからといって、ただ道を譲るつもりはなかった。でも、決して彼を押し出すつもりもなかったんだ。だから、とても楽しめた」
「チームにとって、シーズンをいい成績で締め括るのはとても大切なことだった。冬の期間に向けて、弾みがつくからね。全体としてみれば、今年はチームにとっていい年だったと思うし、僕はF1での初シーズンを完全に楽しめたよ。F1はモータースポーツの頂点で、僕が期待していた通りだった。エキサイティングで、ハードワークで、楽しくてね」
「僕の成績は、理想からするとちょっとコンスタントさに欠けていたと思うけれど、経験を積んだことで来年は変わることを期待している。少なくとも、他のドライバーたちと同じようにコースを知っていることになるわけだから、金曜日にすぐマシンのセットアップに取りかかれるし、コースを知るために時間を無駄にすることはなくなるよ!」
「僕はもうブラジルに戻っていて、今週末はサンパウロで2日間のマウンテンバイクレースに出場する。すごくハードだけど、とても楽しいはずだ。マウンテンバイクに乗るのは大好きだからね。その後は、生活を少しスローダウンして、リラックスするつもりだよ。チームのためにする、次のオフィシャルな仕事は、11月中旬にまた鈴鹿で行われるトヨタ・モータースポーツデーだ。そのときに、今年僕らが成し遂げたすべてのことをお祝いするんだ。2004年シーズンの準備が始まる前にね」