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高騰する開催権料にEU離脱も影響か。存亡の危機に立つF1イギリスGP

2019年5月27日

「最後のイギリスGPを観に行こう」


 これはシルバーストンのウェブ広告で使われているキャッチコピーだ。言うまでもなく、2019年F1世界選手権イギリスGPのチケットを少しでも多く売るための宣伝文句だが、マーケティング目的の根拠のない”煽り”というわけでもない。このレースの将来は、実際に深刻な危機に直面しているからだ。


 シルバーストンのグランプリ開催契約は、本来なら2027年まで有効だった。だが、2020年以降の開催権料を支払う見通しが立たないことから、サーキット側は契約に含まれる解約条項を行使した。  


 その結果、2020年以降について効力のあるイギリスGPの開催契約は存在しない。


 2015年と2016年のレースは約750万ポンド(約10億9000万円)の赤字をだしており、2017〜18年についても状況は似たようなものと考えられている。


 しかも困ったことに、巨額の費用をかけた路面の再舗装は仕上がりが悪く、コースのあちこちにできたバンプにイギリス名物の雨も加わって、2018年のMotoGPレースは中止を余儀なくされた。


 こうして彼らは、さらに大きな損失を被った上に、路面舗装のやり直しも迫られている。

雨により中止となった2018年のMotoGPイギリスGP
雨により中止となった2018年のMotoGPイギリスGP


 F1がイギリスGPの継続を望んでいるのは周知の事実だ。しかし、そのためには収益構造の改善が必要であり、話し合いは続いているものの、たしかな解決方法はみえていないようだ。


 イギリスGPは1926年に初めて開催され、シルバーストン以外にもブルックランズ、エイントレー、ブランズハッチなどで開催されてきたが、現在では他のサーキットはいずれもグランプリレースが要求する基準を満たしていない。また、ロンドンでの市街地レースという代替案はあるものの、その実現にはまだしばらく時間がかかる。


 さらには、ブレグジット(イギリスのEU離脱)が現実のものになると、英ポンドの為替レートは史上最低水準にまで下がる可能性が高く、シルバーストンにとってグランプリ開催権料の支払いは一層困難になるだろう。


 イギリスGPの継続が危ぶまれるなか、F1は年間23〜24戦へとカレンダーの拡大を目指している。すでに2020年からカレンダーに加わることが発表されたベトナム、オランダ(ザントフールト)のほか、現時点では南アフリカのキャラミ、そしてアメリカでの第2のレース(ラスベガスかマイアミ)などが新たな開催地の候補とされている。

ザントフォールトでデモランをおこなうレッドブルの2台
ザントフールトでデモランをおこなうレッドブルの2台




(Text:Sam Collins)




レース

4/19(金) フリー走行 12:30〜13:30
スプリント予選 16:30〜17:14
4/20(土) スプリント 12:00〜13:00
予選 16:00〜
4/21(日) 決勝 16:00〜


ドライバーズランキング

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1位マックス・フェルスタッペン77
2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

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