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【アロンソ密着 F1イギリスGP編】ブーリエ解任劇の裏に見え隠れするアロンソの存在

2018年7月18日

 2018年からホンダからルノーPUに切り替えたマクラーレン。予選では苦戦しているものの持ち前のレース巧者ぶりを発揮しコンスタントに入賞を続けるフェルナンド・アロンソ。今回はイギリスGPのアロンソのグランプリウイークエンドに密着し、戦いの舞台裏を伝える。 


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 ここ数週間のフェルナンド・アロンソは、まさに怒涛の日々を送っていた。5月中旬のモナコGP以降、ル・マンのテストデイ、F1カナダGP、再びル・マン24時間に戻って決勝レース、そしてフランス、オーストリア、イギリスのF1グランプリ3連戦と、7週間ぶっ通しでレース漬けだったのである。


 そんな中、ル・マン24時間レースでは、初出場で見事に優勝を果たす。以前から達成にこだわっていた『トリプルクラウン』だが、これでモナコGPとル・マンを制し、残りはインディ500のみとなった。


 ル・マンの勝利後、意気揚々と姿を見せた翌週のフランスGPのパドックでは、口の悪いF1メディアの面々から、「ライバル不在で、トヨタの勝利は走る前から明らかだったんじゃ」と揶揄されると、「ル・マンはあらゆるレースの中でも、もっともドラマが起きやすい。終了間際に涙を飲んだチームが、過去どれほどあったことか。僕らも決して、簡単な勝利じゃなかった」と、猛然と反論した。


 とはいえアロンソ自身はル・マンで勝ったこと、久しぶりに表彰台の真ん中に立ったことを素直に喜び、この質問があった時以外は終始上機嫌だった。


 しかしその上機嫌も、レースの週末が始まるまでだった。フランスGPの予選では今季初のQ1落ち。翌日の決勝レースも16位と散々な結果に終わった。続くオーストリアGPも、予選は何とかQ2に進んだが、14番手が精一杯。予選でフロントウイングを壊したこともあって、レースはピットスタート。それでもサバイバルレースを生き抜いて、本人も「意外だった」という8位入賞を射止めてみせた。


 そして3連戦最後のイギリスGP直前、マクラーレンを激震が見舞う。レーシングディレクターのエリック・ブーリエが、突如更迭されたのだ。公式には自ら辞任したことになっているが、低迷の責任を取らされたことは明らかだった。


 そしてこのブーリエ解任劇の影の仕掛け人は、実はアロンソではないかという観測が飛んだ。アロンソがマクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンに「辞めさせろ」と働きかけたというのだ。


 ブーリエの後任に、インディチャンピオンでアロンソとも個人的にも親しいジル・ド・フェランが就き、フェラーリから連れてきたアロンソ子飼いのエンジニアともいうべき、アンドレア・ステラがレース現場の責任者に出世したのも、噂に信ぴょう性を増した。


 定例の囲み会見でもそれについての質問が飛んだが、アロンソは完全否定した。実際はどうなのか。政治的な動きが好きなアロンソだけに、火のないところに煙は……という気もするが、真実が明らかになることはたぶんないだろう。


 そんなことより、いま急ぐべきは、チームの再建である。アロンソやストフェル・バンドーンは今季のマシン戦闘力、特に予選一発の速さが少しでも改善することを強く願っている。決勝レースではアロンソの巧さにも大いに助けられ、ポイントを獲得してきた。しかし予選では、今季はまだスペインGPの一度しかQ3に進めていない。


 そして3連戦最後のイギリスGPも、予選は13番手だった。それでもQ3進出を逃したアロンソは、「今季最高のパフォーマンスが発揮できた」と、胸を張った。現時点でのマシン性能を100%引き出し、コースコンディションを完璧に把握できたという強い自負からの言葉だった。


 イギリスGPの決勝レースでは、前戦オーストリアに続いて8位入賞。しかし「マシンパフォーマンスは、まだ全然満足できるレベルじゃない」と、アロンソは不満を隠さない。

フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、シャルル・ルクレール(ザウバー)

 さらに中団の熾烈な争いには、ここ数戦ザウバーも名乗りを上げた。「今はフェラーリが3台いる状態」と、新人ルクレールの脅威も認めている。しかしそんなアロンソの言動からは、F1での戦いを100%楽しんでいる雰囲気も十分に伝わってくるのである。



(Kunio Shibata)




レース

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