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今宮純のF1日本GP直前プレビュー:鈴鹿伝説を彩る「ビッグ・ゲーム」に期待

2016年10月4日

 シリーズが深まってくると「ビッグ・ゲーム」が、必ずどこかで起こり得るものだ。それが先日のマレーシアGP。コンストラクターズV3王手をかけたメルセデスを阻止、レッドブル・TAGホイヤー(ルノー)が51勝目。通算17回目の1−2は彼らが一丸となって挑み、銀色マシンを倒した“金星”だ。


 高まるテンションを保ったまま日本GPへ。87年から数えて30年を迎える鈴鹿、「ビッグ・ゲーム」のあとさらなる興味が急激に増している。赤道直下セパン戦を踏まえ「直前プレビュー」しよう。


 破壊された最強メルセデスPU、ハミルトン自身コクピットで初めて感じた衝撃。モニタリングしているピット側エンジニアが事前に全く異変を感知できなかったのが大問題だ。英国ファクトリー内もおそらくパニック寸前になっていたはず。3位ロズベルグに“セーブ・モード”指令が飛び交い、彼らはいまだかつてない信頼性の危機に直面。


 これを鈴鹿までにどう立て直すか、FP1からのPUローテーションなど2台とも慎重にならざるを得まい(また他のPUユーザー・チームも原因次第によってはアプローチが変わってくるか)。王者メルセデス信頼性回復、それがルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのタイトル決戦に大いに関係する事態となっている。


 鈴鹿でPPがないハミルトン、2年連続PP獲ったのはロズベルグ、でも2連勝のハミルトン。どうなる今年は逆になるのか、いやそれとも?


 棚ぼたではない、ルノーPUが予選から肉薄攻撃し続けたから敵は“自滅”した。セパン・セクター2と鈴鹿東コースはかなり似ている。マックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドは予選セクター2でロズベルグより速く、決勝中お互いバトルを演じた。


 あの鋭い回頭性と高い車速はダイナミック・ダウンフォース効率領域でメルセデスを上回る。アクセル開度もドライバー・フレンドリー、ルノーの長所ドライバビリティ―も活きていた。課題になるのは西コース、昔からここからはパワーがものをいう鈴鹿。


 フェラーリはどうか。率直なインプレッションは回生パワーがメルセデスにまだ劣り、ドライバビリティもルノーのレベルになさそう(セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンがセパンでも加減速中に度々ハーフスピン)。


 二人はドライビング・スタイルが異なるが“完璧主義者”、どうしてもいうことをきいてくれない跳ねる馬に内心は懐疑的になっている(としか思えない)。でも鈴鹿4勝、4PPベッテルがリスクを背負い、攻める走りは一見に値するだろう。


 個人的にホットポイントとみるのはフォースインディア対ウイリアムズ対マクラーレン。3チームの5人がセパンでトップ5〜9位、見ごたえある「レーシング濃度」を満喫できた。分かりやすく言うならフォースインディアは“タイヤ戦略”、ウイリアムズは“ストレートライン優速”、マクラーレンはフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトン“匠の技”で立ち向かう。


 国際TV画面にあまり映らないデッドヒートを目撃できるのは現地生観戦のだいご味。ラストラン鈴鹿となるバトンはオール完走記録保持者だ(昨年以外すべて入賞)。アロンソのオープニングラップ・ショーに一点集中するのもおすすめだ。二人の気迫や息遣いを感じるライブ・レーシングをぜひ、TVでは伝えきれない部分だから(でも今年もCS生中継を頑張ります)。


 ――昨年は初日が雨だった。14年には不運にも雨中に大事故が起きてしまった。今週日曜、やや降雨確率があるけれど鈴鹿伝説を彩ってきた「ビッグ・ゲーム」を望みます。



(Text:Jun Imamiya)




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