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F速分析:ハミルトンの“反抗”に見たどん欲さ

2015年11月2日

 残念だったのは、優勝争いをさらに激しく見応えのあるモノにした可能性のある要素が、レース序盤にして失われてしまったことです。そう、ベッテルの脱落です。ベッテルは1周目の1コーナーでレッドブルのダニエル・リカルドと接触し、タイヤをパンクさせて最後尾まで下がってしまい、勝負権を早々に失ってしまいました。しかし、タイヤを交換した後のベッテルのペースは、先頭を行くロズベルグやハミルトンと遜色無いものでした。事実、周回遅れとなり、背後にハミルトンが迫って青旗(遅いマシンは後続のマシンを先に行かせないという指示)が出されると、「僕の方が速いのに?」と無線で語るほど速かったのです。もしスタート直後のアクシデントがなければ、メルセデスAMGのふたりを苦しめたはず……そう思えてなりません。

 さて、ベッテルに代わって3位表彰台に上がったのは、ウイリアムズのバルテリ・ボッタスでした。レース序盤はレッドブル2台の後方、5番手を走っていたボッタスですが、8周目に早めのピットインを敢行。これがアンダーカットの形となり、24周目にリカルドがピットインしたことで、4番手のポジションを得ます。その後、レッドブルのダニール・クビアトと接戦を繰り広げていき、52周目のSCを迎えることになるのですが……各車がすぐさまピットインを行う中、ボッタスはピット入り口を通りすぎていきました。この時ピットインしたのは、クビアト、リカルド、フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)ら、ボッタスの前後にいたドライバーたちが中心です。

 ボッタスは翌周にピットインし、4番手をキープしたままコースに復帰します。ボッタスはレース後のコメントで、「良い判断だった」と語っていますが、これは失策と見えて仕方ありません。今回は運良くポジションをキープできましたが、例えばボッタスがSCに追いついてペースダウンを余儀なくされ、ピットインしてコースに復帰したリカルドとの差が縮まるようなことがあったら……ボッタスは多くのポジションを失っていた可能性もあったはずです。もしあのSCのタイミングでピットインするなら、他車と同じ52周目に入るべきだったと思います。

 なおこのピットストップで、ボッタスはミディアム、クビアトはソフトのタイヤを装着します。もちろんソフトの方が柔らかく、ミディアムの方が硬いのですが、作動に適した温度は、逆にミディアムの方が低く、ソフトの方が高くなっています。つまり、ソフトタイヤの方がしっかりと発熱させてやる必要があるわけです。クビアトはSC中にしっかりと熱を入れることができず、リスタート時の加速が鈍ります。この隙を突いてボッタスがクビアトをオーバーテイク。3番手のポジションを手に入れました。実際には、ウイリアムズがミディアムタイヤを選択した理由は、タイヤに厳しいマシン特性を考えたものだったのかもしれません。しかし、結果的にはこれが功を奏して、表彰台を得ることができました。





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