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【F1日本GPの焦点】メルセデスに2ストップ戦略を決心させた、ふたりのドライバーに対するフェアな精神と不透明なミディアムの性能

2019年10月16日

 首位に立ったボッタスに関しては、メルセデスの作戦はクリアだった。16周目に2番手のベッテルがピットインすると、17周目にはボッタスがピットに入ってカバー。2台のうち前を行くマシンが優先権を持つ基本に則った作戦だ。ただし第1スティント後半、10周目以降はボッタスとベッテルの間隔が0.5〜1秒/ラップのペースで広がり、ボッタスが7秒近いリードを築いていたことを考えると、ハミルトンは「バルテリがあんなに早くピットインする必要はなかった」と言う。

「セブをアンダーカットするために、彼より先に僕がピットインするべきだった」

 たしかに、ハミルトンはベッテルの後方1秒以内まで迫っていた。しかしメルセデスはボッタスがミディアムに履き替えた後も4周の間ハミルトンをステイアウトさせ、それによってハミルトンはボッタスから20秒、ベッテルから10秒遅れの位置まで後退した──。この時点で誰もが想像したのは、ボッタス=2ストップ、ハミルトン=1ストップとメルセデスが作戦を分けてきたことだ。

 16周目のピットでベッテルに2セット目のソフトを履かせたフェラーリは、2ストップ作戦を公にしていた。ボッタスは17周目にミディアムを履いたが、36周という残り周回数を考えると彼もまた2ストップ作戦であることは明らかだった。レース前のメルセデスの計算では1ストップ/2ストップの差は小さく、どちらの作戦にも可能性があったという。

 タイムを失いながら21周目までステイアウトしたハミルトンは、第2スティントはハードでゴールまで走り切るものと考えていた。しかしチームはフリー走行で一度も試していないハードは性能が読めないものとしてミディアムを選んだ。

「ミディアムを履いた時点で、2ストップになるんだろうと思った」とハミルトンは説明する。ただ、それだと第1スティントを長く引っ張った理由が分からない。ドライバーの頭に混乱が生じた。

 実際のところ、メルセデスも迷っていたのだ。ハミルトンに1ストップ作戦を採用すると、チームの作戦によってふたりのドライバーのポジションが入れ替わってしまう。予選でハミルトンを上回り、レースでも快調に首位を走ってきたボッタスを、チームが後方に下げることになるのだ。実際、ボッタスが36周目にピットインした段階で首位に立ったハミルトンは、2番手ボッタスに9秒、3番手ベッテルに17秒のリードを持っていた。しかしふたりのドライバーに対してフェアであろうとする精神と、ミディアムの性能が32周も保つかどうか分からない現実が、チームに2ストップ作戦を促した。

 もし、適切な“ガイダンス”があれば、1ストップ作戦でゴールまで走り切れたかもしれないと、ハミルトンは振り返る。

「タイヤの性能低下が大きいから2ストップになるとチームは言った。つまり、僕はセブとの間隔を詰めることが必要だった。そして間隔を詰めることによって、毎ラップ、タイヤを消耗させてしまった」





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