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クレア・ウイリアムズがF1チーム売却を振り返る「スタッフの雇用を保障するため、チーム存続が最優先だった」

2021年1月13日

 クレア・ウイリアムズは、2020年のウイリアムズ・レーシング売却について、決断した理由のひとつは、経営を成り立たせるために延々「もがき続けている」チームの状況を放置できなかったからだと語った。


 F1の歴史において3番目に大きな成功を収めてきたウイリアムズだが、2020年の夏にチームの所有権を手放し、40年以上続いたウイリアムズ家による支配と経営の歴史に幕が下ろされた。


 過去数年間に及んだ苦闘と成績不振の末に所有権を手放したクレアの決断は、予想されていたことではあるが、同時にあくまで個人的な判断でもあったのだという。1年前に始まった新型コロナウイルス感染症の流行と、2019年に積み重なった1300万ポンド(約18億4200万円)という巨額の赤字を踏まえれば、その後取るべき行動は自ずとはっきりしていた。

クレア・ウイリアムズ(ウイリアムズ チーム副代表)
2020年F1第4戦イギリスGP クレア・ウイリアムズ(ウイリアムズ チーム副代表)


「コロナが猛威を振るい始めたとき、私たちはより大きな視点で考える必要に迫られました。つまり、どうすればレースに戻れるのか、そしてロックダウン中のF1事業をどのように維持、存続させるのか、といったことです」と、クレアは『New York Times』紙のインタビューで語った。


「そうですね、『なんとしてでも資金を捻出しなければ』という気持ちでした。 そして、出資者を探すか売却するかしなければならないという結論に達したのです。選択の余地はありませんでした。自分たちにできることは、文字どおりすべてやり尽くしていたからです」


 クレアは、チームの財政的な損失を食い止めるという自身の決断を促した重要な“要素”について、以下のように説明した。


「チームを残すことを最優先にしました。チームを残すというのは、そこで働く人々の雇用を保障する、という意味です。彼らの職を奪わないためにチームを存続させる、あるいは生き残らせる、ということです」


「それから、私の父には、その業績に見合うだけの財産をもって退任させてあげたいと思いました。彼が希望したというわけではありません」


「父は長年にわたってチームの収入から1ペニーも受け取っていませんでした。自分のレガシーを、何かのかたちで彼には持って欲しかったのです。私にとっては、それも重要でした。彼が長年にわたってチームのポジションを築いてきた事実を踏まえれば、絶対にそうすべきだと考えたのです」


「ウイリアムズ家がF1に残るためというだけの理由で、現状を放置しておくのは正しいことだとは思いませんでした。あのままだったら、おそらく破産申請という結末を迎えて、何も残らなくなっていたでしょう」

2019年F1第10戦イギリスGP フランク・ウイリアムズ代表、ジョージ・ラッセル
2019年F1第10戦イギリスGP フランク・ウイリアムズ代表、ジョージ・ラッセル


 ウイリアムズによるアメリカの民間投資会社『ドリルトン・キャピタル』への所有権売却は、表面的には純粋に財政的な事情から下された決定だと見られていた。しかし、副チーム代表を努めていたクレアにとっては、ドリルトン・キャピタルが示したチームの将来像に共感し、さらにウイリアムズの伝統を守ろうとする彼らの決意を感じたことも、決断に至った要因なのだという。


「彼らには豊富な資金があります。十分なお金がないために、適正に仕事を進められずもがいているチームとスタッフを、これ以上そのままにしてはいけないと思っていました」


「もう何年も、そうした状況について、私は非常に悔しく、腹立たしい思いを抱いてきたのです。ドリルトンには、チームをグリッドの先頭に戻すための資金を投じる意思があると分かっていました。彼らからは実現に向けた強い情熱を感じましたし、それは私たち一族が持っている情熱とも非常に似ていました」


「ウイリアムズが築いてきた伝統とレガシーに、そして私の父が成し遂げた業績に彼らは強い尊敬の念を持っています。彼らはそれを台無しにしてはいけないと考えているのです」


「彼らは伝統の上に新たな活動を築こうと考え、だからこそウイリアムズの名前を維持しようとしています。それも私にとって大切なことでした。ウイリアムズとそこで働く人々にとって、彼らこそが最適な相手だと感じたのです」

ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
2020年F1第14戦トルコGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)




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