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scope:レギュレーションの、あるべき姿

2016年3月29日

 コース上で繰り広げられる“スポーツ”としてのF1から、ちょっと離れた話題を取り上げて論じる新コラム。今宮雅子氏が、開幕戦で話題の的となった新予選フォーマットから、理想のレギュレーションを実現するための方法を考察する。

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「遅いマシン」に厳しい、新予選フォーマット

 新方式の予選について、問題点を挙げると切りがない。「予選が終了する前に全員がマシンを降りていた」という、あからさまな結果以上に重大なのは、そもそも従来以上に“性能の高いマシンを優遇する”フォーマットである点だ。

 ボーダーラインぎりぎりで争うドライバーには走れる時間が少なく、タイヤの使い方も限定される。開幕戦について「Q1とQ2では機能した」という意見がある一方、Q1では下位グループ、Q2では中団グループで、Q3と同じ問題が起きていたことも認めなくてはならない。フェルナンド・アロンソやジェンソン・バトンに注目していたファンなら、Q3だけが最悪だったとは思えないはずだ。

 しかし、その後のF1委員会では規則変更に関する全会一致の支持が得られなかったため、“チャーリー方式”はバーレーンGPでも適用される。自分たちで事態をややこしくしておいて、そこから抜け出せなくなるF1の典型的なパターンだ。

わかりやすく、無意味に変化しない規則を

 レギュレーションの理想は、誰にとってもわかりやすく簡潔であること。F1のようなマシンを使用するスポーツでは技術規則はもちろん、競技規則も簡素化するのは難しい。だからこそ、変遷を繰り返して条文がどんどん追加されていく状況に歯止めをかけ、シンプルな一文にリセットしようと常に思考する賢明さが必要だ。

 たとえばタイヤの使用規則に関して、今年の新ルールを労せず覚えているファンは、どれくらいいるだろう? 「ドライバーひとりあたり最大13セット」と表現するから、予選で「タイヤが足りない」という状況を実感として理解できない。実はFP2の開始前に2セット返却、FP3開始前に2セット返却、予選の前に2セット返却……。それならFP1用タイヤ、FP2用タイヤと表現したほうが、すっきりする。

 レギュレーションを恒常化し、変更を避けることも、ファンにとって大切だ。無駄な変更は“コスト削減”を目指すF1において、チームに負担を強いるものでもある。

 誰も大きな不満を持っていなかった予選フォーマットを変更するのなら、誰もがよりハッピーになれる根拠が必要だった。そのためには2015年ベースで考えるのではなく、全員が1時間のセッションを自由に使って4回のアタックを行っていた2002年以前の長所、1台ずつ順にコースインするようになった2003年からの長所、2006年から始まったノックアウト方式の長所を、慎重に比較検討すべきだった。アイルトン・セナの1ラップが伝説になった背景には、彼が自由にタイヤを選び、自由にアタックし、誰も彼の前を塞ごうとしなかった、素晴らしい時代とスピリットがある。





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