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怒涛の17戦を終え話題に事欠かなかった2020年シーズン/スペイン人ライターのF1便り
2020年12月25日
新型コロナウイルス感染症の流行によりF1開幕戦オーストラリアが中止となった2020年シーズン。その後、FIAやチームは様々な新型コロナ対策を行い7月のオーストリアGPからシーズンが再開された。これまでにない厳しい情勢だったが、シーズン再開後はドライバーたちが白熱した戦いを見せてくれた。スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアが2020年シーズンのF1を振り返る。
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2020年シーズンのF1は最も奇妙な年を経験したと言っても過言ではないだろう。もちろんこのことは多くのファンの生活にも当てはまる。この10カ月は世界のどこにとっても簡単なものではなかったし、それはすべての種類のスポーツとエンターテインメントにとってもそうだった。しかし特にモータースポーツは、多くの国々から多くの人々が関わるスポーツであるため、非常に厳しい状況だ。F1がこのことを他のどのシリーズよりもよく表しているが、それと同時にシーズンを進めていくために見つかった解決策は完璧に機能した。振り返ってみるとほとんど奇跡のようだが、結果として14カ所のサーキットで17戦のF1レースが開催されたのだ。すべてのことを考慮すると、これは驚嘆すべき素晴らしいことだと思う。
シーズンはオーストラリアで始まるはずだったが、結局はチャンピオンシップの歴史上初めてオーストリアで開幕することになった。また、2019年の最後のレースから2020年の最初のレースまで217日間あったが、これは1950年に世界選手権が始まって以来3番目の長い空白期間だ。それは永遠のように感じられた……。だがそれに続く5カ月間は17回のレースウイークがあり、信じられないほど早く過ぎ去った。困難な仕事ではあったが、FIA、F1、チーム、ドライバーの努力によってすべてのことが可能になった。彼らに対し、素晴らしいシーズンをもたらしてくれたことに感謝を送りたいと思う。
今年は実際に素晴らしいシーズンであり、話題に事欠かない。カレンダーに加わった新しくエキサイティングなサーキット、驚きのレース、チームのラインアップの大きな変化、記録の更新、そしてわずか3年前だったら致命的だったと思われる酷い事故さえあった。F1はこれまで以上に安全になっており、我々はF1を面白くしていることすべてに集中できる。そして2020年シーズンについては語るべきことがたくさんある。実のところ、私は今年のことだけについて本を書けるのではないかと感じている!
まず言及すべきはもちろんルイス・ハミルトンだろう。ハミルトンはまたしても素晴らしいパフォーマンスを見せた。今年、私はレースが終わるごとに各ドライバーに0点から10点をつけてみることにした。各グランプリの翌日にその作業を行なった。そしてシーズン末にドライバー全員の平均点を計算した。
もちろんこれは私だけの意見だが、ハミルトンの平均点は8.88になった。これは彼のシーズンがいかに良かったかを示している。一貫してトップを走り、バルテリ・ボッタスをほとんどの場合で上回り、なぜ彼が7度のF1世界チャンピオンなのかを示していた。来年には8度のチャンピオンになるだろうか?私は100回のポールポジション獲得と優勝というマジックナンバーとともに、そうなると考えている。
ハミルトンの次に私が非常に感銘を受けたのはマックス・フェルスタッペンだ。フェルスタッペンは非常に強力なシーズンを過ごし、1戦(トルコGP)を除くすべてのレースでトップ3フィニッシュを果たした。何度かの不運に見舞われることがなければ、フェルスタッペンはハミルトンに続き、ボッタスを抜いてランキング2位になったはずだ。ボッタスは今年、シーズン終盤に向かって弱点を見せていたからだ。ハミルトンが新型コロナウイルスに感染して欠場した際、1回だけメルセデスからレースに参戦したジョージ・ラッセルでさえ、ボッタスを上回っていた。いつか私はラッセルとハミルトンがメルセデスで一緒になるのを見たいと思う。どんな戦いになるか想像できるだろうか?
■2020年でもっとも期待外れだったフェラーリ
しかし、素晴らしいレースが見られた一方で、今年は大きく期待から外れたこともいくつかあった。もちろんフェラーリはそのうちのひとつだ。2019年のエンジンの一件のあとで、フェラーリは彼らが期待していたものとは完全に異なるマシンとエンジンでシーズンに直面することになった。シャルル・ルクレールが何度かの表彰台フィニッシュで今年を救ったが、実のところ2020年のフェラーリの結果は1980年よりも酷かった。この状況は特にセバスチャン・ベッテルに顕著だった。ベッテルはSF1000を乗りこなすことができず、ランキング13位で終わったのだ。
来年、ベッテルはアストンマーティン・レーシング(現レーシングポイント)に緑のウエアをまとって移籍し、ランス・ストロールのチームメイトになる。ストロールはトルコGPでの印象強いポールポジション獲得で世界を驚かせた。彼らはともに、メルセデスのマシンを独自に解釈したマシンで、レッドブルに挑戦することを目標にするだろう。だがF1に2020年最後の驚きをもたらしたのは、セルジオ・ペレスだ。バーレーンのサクヒールのアウターサーキットで行われたサクヒールGPで優勝を飾ったのだ。ペレスはベストシーズンを4位で終え、12月18日にレッドブルへの移籍が発表された。彼は来年もシートを獲得するのにふさわしいドライバーだ。
だがホンダ製パワーユニット(PU/エンジン)を搭載するマシンについて、私はアルファタウリについても語らなければならない。“トロロッソ”のチーム名を変更して最初の年、彼らには特にシーズン終盤に非常に競争力があった。しかし、いっそう衝撃的だったのは、ピエール・ガスリーがモンツァで優勝を果たしたことだ。これは1987年以来初めて、ホンダがエンジンを供給するふたつの異なるチームを優勝させることができたことを意味する。こうしたことすべてを考えると、ホンダが2021年末でF1を撤退することはひどく寂しいことだ……。レッドブルとの関係が、彼らが夢見ていたほどに競争力を持ち始めているのだから。
2020年については語るべきことが多くあるが、個人的に思うハイライトについていくつか言及したい。ひとつは間違いなくサーキットだ。イモラがカレンダーに復帰したのは素晴らしいことだった。一方ムジェロは難易度の高い高速レイアウトで我々を驚かせた。ポルティマオは10年以上前に我々みんなが知っていたように素晴らしかった。
そしてイスタンブール・パークは驚くべきレースウイークを生み出した。サクヒールのアウターサーキットでさえ楽しませてくれた。2021年のカレンダーは従来のものに近くなるが、サーキットについては2020年から将来に向けて学べることを願っている。また私はハースのロマン・グロージャンの一件に感動した。グロージャンは酷い事故を軽傷で生き延び、将来またレースをするかもしれない。そしてもちろん、私は来年のミック・シューマッハーと角田裕毅のデビューのことを考えている。
これをもって、今年はさようならを言う時が来たようだ。良い新年を迎え、健康でいてほしい。素晴らしい2021年に期待しよう!
(Alex Garcia)
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5/17(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
5/18(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
5/19(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 161 |
2位 | シャルル・ルクレール | 113 |
3位 | セルジオ・ペレス | 107 |
4位 | ランド・ノリス | 101 |
5位 | カルロス・サインツ | 93 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 53 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 44 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 35 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 33 |
10位 | 角田裕毅 | 15 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 268 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 212 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 154 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 79 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 44 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 20 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 1 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |
第10戦 | スペインGP | 6/23 |
第11戦 | オーストリアGP | 6/30 |