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レッドブル・ホンダF1密着:フェルスタッペンが初日2番手の好発進。高地メキシコGPではターボ効率が高いホンダPUに強み

2019年10月26日

 F1第18戦メキシコGPの舞台であるエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、海抜2240mに位置する。平地に比べ酸素も約20%少なくなるため、渡航者の多くが軽度の高山病にかかり、頭痛、吐き気、動悸、息切れ、倦怠感、不眠に悩まされると言われているほどだ。


 酸素の量が薄くなることで悩まされるのは、F1マシンも同じだ。エンジンに送り込まれる酸素量が約20%少なくなるため、何もしなければ、約2割パワーダウンしてしまう。そこで重要となるのが、パワーユニット(PU/エンジン)の一部を構成するターボチャージャーの役割だ。


 ターボは排気ガスを利用してタービンを回転させ、これに直結されたコンプレッサーで送り込まれた空気を圧縮してエンジンへ送るという仕組みだ。


 20%少ない酸素量で落ちるエンジン出力を、ターボでどれくらい補えるかによって、パワーユニットマニュファラクチャーの勢力図がメキシコGPで変わる可能性もあるというわけだ。


 ここで鍵となるのが、ターボの信頼性と効率だ。ターボの回転数を上げれば、当然信頼性が犠牲となる。現在のF1のターボは最高12万5000回転という超高回転下で使用されているため、共振が起きやすく、高い回転で使用するとMGU-H(熱エネルギー回生システム)にトラブルが発生しやすくなる。そこで重要となるのが同じ回転でも多くの空気を送り込む羽根の形状だ。


 ホンダが第8戦フランスGPに投入したスペック3のターボチャージャーには、ホンダがこれまでIHI(総合重工業メーカーであり、ターボチャージャーの製造も手がける)と取り組んできたターボにおける空力設計の分野でも、航空エンジン開発部門が有する知見と技術を反映された仕様を投入された。

■メキシコGP初日はフェルスタッペンが総合2番手の好発進

 ホンダは夏休み明けの第13戦ベルギーGPからスペック4を投入しているが、ターボに関してはスペック3と同様のものが組み込まれており、圧力比の高い状況で効率の良さを発揮する仕様となっている。


 これによって、「圧力比の高いところで使用しなければならない状況でも、動作点的には以前のものより効率のいいところで使えるという効果は確認できています。パフォーマンスの落ち分を助ける意味で協力している」(田辺豊治F1テクニカルディレクター)という。


 このターボの効率の良さは冷却面でも大きな助けとなり、海抜約700mのレッドブルリンクで行われた猛暑の第9戦オーストリアGPで、レッドブル・ホンダが今シーズン初優勝に結びついたことは記憶に新しい。


 あれから約4カ月、メキシコGP初日、レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが総合2番手という好ポジションで発進した。


「ここメキシコは高地ですので、今日のセッションではそれに合わせたセッティングの確認を重点的に行いました。基本的には順調な一日でした」と語る田辺TDは、2週間前の日本GPを次のように振り返った。


「結果がどうなっていたとしても、マックスが鈴鹿で最後まで戦う姿を多くのファンに見せたかった」


 今週末のメキシコGPでは、ホンダの効率の良いターボが搭載されたレッドブルのマシンを駆るフェルスタッペンがチェッカーフラッグを受ける姿を見られることを、日本の多くのF1ファンが願っている。



(Masahiro Owari)




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