ホンダF1復帰初年度の2015年は、ジェンソン・バトンが8位入賞。2年目の16年は、フェルナンド・アロンソがマクラーレン・ホンダ最高位となる5位、バトンも9位とダブル入賞を果たしているモナコ。
相性のいいサーキットで3年目のマクラーレン・ホンダがどんな走りを披露するのかが注目された第6戦モナコGP決勝レース。
土曜日の予選でのクラッシュでマシンの修復が心配されたバンドーンだが、「ストフェルは激しいクラッシュでしたが、モノコックには問題はありませんでした。また心配されたギヤボックスにもダメージはなく、バッテリーも確認したところ問題がありませんでした」(長谷川祐介ホンダF1総責任者)と、12番手からスタートした。
スタート直後の1コーナーでのポジション争いでルイス・ハミルトンにかわされたものの、その後は前を走るマシンと同じペースをキープ。ウルトラソフトではハミルトンの46周に次いで2番目、ユーズドタイヤでは最も長い43周目まで引っ張りピットイン。コースに復帰したときには10番手を走行していた。
しかし、58周目に大クラッシュが発生したのに伴い、セーフティカーが入ったことで状況が一変する。しかも、そのクラッシュはチームメイトのバトンが原因で起きた激しい事故だった。
フロアを交換したため、ピットレーンからスタートすることになったバトンは、1周目にウルトラソフトからスーパーソフトにタイヤを履き替えて、残り77周を走りきるという思い切った作戦を採った。
ところが、ザウバーのウェーレインも同じ戦略を採って同時ピットイン。マクラーレンは素早いピット作業でバトンを送り出すが、ザウバーはウェーレインをやや危険なタイミングでピットアウトさせたため、バトンはウェーレインの前に出ることはできなかった。
その後、ザウバーの行為はレース審議委員会から危険だと見なされ、ウェーレインに5秒のタイムペナルティが科せられた。