「我々はサウンドを重視しすぎている」とFIA。将来に向けての方針がF1と食い違う
2017年8月3日
FIA会長のジャン・トッドは、F1の技術は将来にわたって自動車産業との関連性を保ち続けるべきだと考えている。
トッドのこの姿勢は、F1自身の将来に対する取り組み方とは対照的だ。モータースポーツの最高峰であるF1は、レースにおける市販車産業との関連性を弱める方向に傾いている。
F1のモータースポーツ担当マネジングディレクターであるロス・ブラウンは、将来的にはハイブリッド技術にかかわる市販車部品との関連性は維持しつつも、ほとんどの部分においては目や耳で楽しめるレースを軸として、ファンの要望に応えていくことになるだろうと話している。
だがトッドは、F1は音量を上げるというテーマを重視しすぎだと考えており、フィナンシャル・タイムズのインタビューに対して「我々はノイズの問題について騒ぎすぎている」と答えている。
トッドは市販車との関連性維持についても譲歩するつもりがないようで、以下のように話している。
「何千人もの人々が呼吸不全で亡くなっている。F1による二酸化炭素排出や大気汚染が(人々の死亡)原因ではないが、多くの人の目に触れる存在である以上、我々には責任がある」
ロス・ブラウンは、F1の将来的な方向性を決めるために専門家を招いた組織を作り上げ、チームやマニュファクチャラーと協議を進めている。FIAの姿勢がどうであれ、F1は自力で道を切り開いていくことになりそうだ。
つまり、F1はその統治組織であるFIAに対して自由裁量権を主張したことになるのだろうか。この質問に対し、トッドは次のように答えた。
「全体としてより効率的に業務を進めるための構造が作られることに、なぜ私が不満を持つ必要がある? FIAが職務を果たせているかぎり、問題はない」
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(AUTOSPORTweb)
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