F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【F1第5戦中国GP週末の要点】雨を味方につけたキック・ザウバー、2台揃ってスプリント予選SQ3進出

2024年4月19日

 2024年シーズン最初のスプリントフォーマットとなった F1第5戦中国GPの週末は、初日のスプリント予選(SQ)から雨に翻弄された。そんななか、今季は未だノーポイントのキック・ザウバー勢2台が見事にトップ10に入る速さを見せた。


 周冠宇にとっては母国中国で戦う、初めてのグランプリだ。日本時間16時30分に始まったスプリント予選は、上海インターナショナル・サーキット上空に鉛色の雲が垂れ込め、いつ雨が降り出すかわからない状況となった。それでもSQ1は何とかドライ路面で終始し、チームメイトのバルテリ・ボッタスは11番手、周も16番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)に0.088秒まで迫られながら、何とか逃げ切ってSQ2に進出した。


 そしてSQ2では、故郷上海の気まぐれな天気が周に味方した。セッション終盤の時点で、周は10番手。背後には0.38秒差でジョージ・ラッセル(メルセデス)がつけ、最後のアタックを開始していた。本来ならキック・ザウバーがメルセデスの速さに抗えるはずはない。しかしここで大粒の雨が降り出し、ラッセルは自己ベストを更新できず。周はSQ3へ進出を果たし、5年ぶりのグランプリ開催で初日から大観衆で埋まった上海インターナショナル・サーキットをさらに沸かせた。


 キック・ザウバーのふたりは、今季ここまでの4戦で一度もQ3まで進めていない。そんな予選一発の遅さ、さらに決勝レースではタイヤ交換時にホイールナットが噛むトラブルが繰り返され、まだ1ポイントも獲得できずにいる。


 一方で第3戦オーストラリアGPで新型のフロントウイング、さらには前戦鈴鹿サーキットでの日本GPで新型フロアが導入されたことで、空力効率が向上。序盤2戦で予選16番手が精一杯だったボッタスが、オーストラリアと鈴鹿の2戦では13番手と、Q3まであともう一息のところまで来ていた。


 今回はスプリント予選のため、使用タイヤがSQ1、SQ2ではミディアムに限定されるという特殊な状況だった。さらに途中から雨が降り出すという不確定要素も加わっただけに、この結果がキック・ザウバーの戦闘力向上を完全に証明したわけではない。


 とはいえ直近のライバルであるRB、ハース、ウイリアムズは、いずれも1台もスプリント予選でトップ10まで進むことができなかった。スプリントレースは8位までしかポイントを獲得することができないが、キック・ザウバーはボッタスが9番手、周が10番手につけており、上位勢が1台でもいなくなればポイント獲得の可能性は十分にある。何れにしても熾烈な中団争いが、さらに激しさを増したことは間違いない。

2024年F1第5戦中国GP バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)

2024年F1第5戦中国GP 周冠宇(キック・ザウバー)



(取材・文 柴田久仁夫)




レース

5/4(土) フリー走行 1:30〜2:30
スプリント予選 5:30〜6:14
5/5(日) スプリント 1:00〜02:00
予選 5:00〜
5/6(月) 決勝 5:00〜


ドライバーズランキング

※中国GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン110
2位セルジオ・ペレス85
3位シャルル・ルクレール76
4位カルロス・サインツ69
5位ランド・ノリス58
6位オスカー・ピアストリ38
7位ジョージ・ラッセル33
8位フェルナンド・アロンソ31
9位ルイス・ハミルトン19
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※中国GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング195
2位スクーデリア・フェラーリ151
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム96
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム52
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム40
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム5
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位BWTアルピーヌF1チーム0
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
第10戦スペインGP 6/23
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.4 第4戦日本GP