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グロージャンを救出したF1ドクター「あたりはまるでオーブンのよう。間一髪だった」

2020年12月3日

 F1医療責任者のイアン・ロバーツは、2020年第15戦バーレーンGPでのロマン・グロージャンの恐ろしいクラッシュの後、彼を確実に生き延びさせるためのチャンスはほんのわずかしかなかったと述べている。


 グロージャンのハースはバリアに衝突後、ガードレールを引き裂き、サバイバルセルは炎に包まれた。グロージャンは壊れたマシンと炎から脱出しようともがいていた。


 アラン・ファン・デル・メルヴァが運転するFIAのメディカルカーに乗ったロバーツは、幸いすぐに現場に到着したが、グロージャンが大怪我をするか意識を失っていた場合、彼を炎の海から助け出すのは難しかったかもしれないと示唆した。

2020年F1第15戦バーレーンGP決勝 大クラッシュ後、マシンから脱出したロマン・グロージャン(ハース)
2020年F1第15戦バーレーンGP決勝 大クラッシュ後、マシンから脱出したロマン・グロージャン(ハース)

「まるでオーブンのようだった」と熱のために炎に近づくのに苦労したロバーツは語った。


「炎であたりは赤くなっていた。しかしそのなかから脱出しようとしている彼の姿が見えた。彼は徐々に車体から出始めた」


「消火担当のマーシャルがすぐに現場に駆けつけ、消火器を撒いた。パウダーが炎を十分に後退させたので、ロマンが手の届くところに来た時に、彼を保護してバリアから遠ざけることができた」


「だが本当に小さなチャンスしかなかった。なぜなら消火器のパウダーが噴射されても、炎はすぐに戻ってきてしまっていたからだ」


 ロバーツはグロージャンをメディカルカーに連れて行き、その後素早くチェックを行った。


「彼はひどく震えていた。バイザーは完全に不透明になっていて、実のところ溶けていた。私は彼のヘルメットを脱がせて、他の点ですべて問題がないか確認した」


「炎と煙の吸入や、気道の問題がある可能性があったが、彼のヘルメットは何も通していなかった。我々はヘルメット自体もチェックした」


「彼を臨床的に診て、命に関わる怪我の有無の点ではかなり安心することができた。目で確認できる怪我を治療して彼を楽にすることに集中した」


「彼は手足に痛みを感じていた。保護のためにクルマに乗せても安全だと分かったので、車中で火傷にジェルを塗った。その後、救急車でメディカルセンターに搬送した」


 メディカルカードライバーのアラン・ファン・デル・メルヴァは、以前に遭遇したことのない苛烈な状況だったと語った。


「メディカルカードライバーになって以来これほどの炎を見たことがない。多くのことが初めてで未知の領域だ。だから自分たち自身の考えで準備するしかないんだ」とファン・デル・メルヴァは語った。


「我々には多くのチェックリストがあり、準備を万全にし、様々なケースについて話し合う。でもこの事故はクレイジーだった」


「到着するとそこにはマシンの後ろ半分があり、前半分はどこにも見当たらず、大きな火の玉があるだけだった。だから文字どおり数秒の時間しかなく、すぐに決断しなければならない。そこから先については準備はできないんだ。本能と素早い思考にかかってくるわけだ」



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)




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