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アロンソの新たな挑戦と過去にF1復帰を果たした名ドライバーたち/スペイン人ライターのF1便り
2020年10月23日
2021年に向け、すでにルノーと作業を始めているフェルナンド・アロンソ。10月13日にはスペイン・バルセロナでフィルミングデーとして、ルノーの2020年型マシンR.S.20でのテストを行っている。2019年からF1を離れていたアロンソは果たして2021年にどんな活躍を見せるだろうか。スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアがこれまでF1にカムバックしてきたドライバーたちとアロンソについて語る。
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さる10月13日、フェルナンド・アロンソは1年半以上の歳月を経てF1マシンのステアリングを握った。バルセロナで行われたベネトンでの初めてのテストから約20年後に、2度のF1世界王者であるアロンソはイギリス・エンストンで作られたルノーのマシンに戻ったのだ。これは今年最大のモータースポーツニュースのひとつにおける、最新の動きだ。ルノーは2021年にアルピーヌとしてF1活動を行うことを発表しており、アロンソはアルピーヌからF1復帰を果たすことになる。いずれにせよアロンソは、ある程度の期間を経てF1に復帰したドライバーとなる。
アロンソがバルセロナ−カタルニア・サーキットでテストを行なったのは、実際にはフィルミングデーのことで、彼の走行時間はデモ仕様のタイヤを履いたうえで100kmに制限されていた。それでもアロンソは、マシンのポテンシャルを感じることができたと言い、まだフルスピードには戻れていないことを認めた。
だが走れるようになるためには、まず歩けるようになる必要がある……。アロンソはふたたび走れるようになる前に、F1で“歩ける”ようになろうと学んでいるのだ。それはF1でのレースを辞めて1年か2年(もしくはそれ以上!)の間競技から離れていたドライバーであれば、誰にとっても最大の挑戦となるだろう。以前に同じことをしたドライバーは他にもいるが、成功の度合いは様々だ。
何かから離れていた時間が短いほど、ふたたび勘を取り戻すのにかかる時間が短くなることは明らかだ。競争力のあるドライバーを見てみると、F1から1年だけ離れていた者は全般的に復帰して良い結果を出している。最高の例はアラン・プロストの復帰だ。プロストは1991年末にフェラーリのシートを失い、1992年は居場所がなかった。1993年にグリッド上で最強のマシンとともに復帰し、引退するまでに4度の世界チャンピオンとなった。実は1992年のプロストは、交渉と勝つためのベストチャンスを見つけるために使っていた。伝えられるところによると、プロストは時には“腕が錆びついている”こともあったそうだが、競争力のあるマシンが困難な日々の助けになった。
偶然にも1993年は、ナイジェル・マンセルがF1を離れていた年でもある。インディカーにフルタイム参戦(そしてタイトルを獲得)したことが助けとなり、1994年にウイリアムズでレースをするチャンスを得たマンセルは、すぐさまオーストラリアGPで優勝してみせた。これはF1におけるマンセル最後の勝利、最後の表彰台であり、そして最後のポイント圏内フィニッシュだった。だがマンセルはスピードがあることを証明したのだ。
アロンソのように2年間もF1から離れていたら、状況はもう少し難しくなるだろう。ごく最近ではキミ・ライコネンの例がある。2010年にライコネンはフェラーリのシートを失うが、それはまさにアロンソが奪ったシートだった。それからというもの、ライコネンは数年間ラリーに参戦したが、限られた成功しかできなかった。その後2012年にロータスから復帰を果たす。もしかするとこれがアロンソのケースに最も近いものかもしれない。“アイスマン”と呼ばれるライコネンは、ロータスからF1に復帰する前にオフロード競技やオーバル(NASCARエクスフィニティとトラックシリーズ)のレースにさえ参戦した。ライコネンはF1復帰後に3度優勝を果たした。ライコネンには速さと能力があったが、それでも彼の最盛期に戻ることは決してできなかったようだ。また、年齢が要因でもあったことは確かだ。
当然ながらアロンンソが見習いたい例はニキ・ラウダだろう。ラウダは1979年の終わりに突然引退し、1980年と1981年の2年間はF1から離れていた。しかしラウダはカムバックし、これまでどおりの能力があることを示したのだ。復帰にあたってラウダは昔あった純粋なスピードを失ってしまったようだが、以前と変わらずに抜け目がなく頭の切れるラウダは、1984年にマクラーレンで世界チャンピオンを獲得した。ラウダの経験は、F1を引退して復帰してからでも、最終的に成功を収めることが間違いなく可能であることを証明している。それがたとえ、やはり復帰を果たしたアラン・プロストにたった0.5ポイント上回っていたことであったとしてもだ。
■全盛期の速さは失っていた2010年のミハエル・シューマッハー
F1で3年間レースをすることなく復帰しようとするのは、非常に困難なことだ。ミハエル・シューマッハーが2006年の最初の引退の後、2010年にメルセデスに加入した時がその状況だった。これはおそらく成功したF1ドライバーのなかでも、最も本格的なカムバックだった。2006年中にシューマッハーは、自身のキャリアが終わったことを感じてF1から引退したが、後にふたたびレースをすることを選択した。
他のドライバーたちとは違い、シューマッハーはシートを失ったわけでもレースに飽きたわけでもなかった。残念ながら、シューマッハーの結果は多くの人々(そして彼自身)が期待したものではなかった。前述した他のドライバーのケースと同様に、シューマッハーの純粋なスピードは過去にそうであったほど強力なものではなかったが、それでも彼は非常に優れていた。メルセデスのパフォーマンスの低さがなければ、シューマッハーはより上の結果を出せたかもしれない。結局のところシューマッハーは、メルセデスが史上最強の覇権を握るチームとなるための基礎を築いたのだ。
最も奇妙なカムバック劇のひとつはアラン・ジョーンズのケースかもしれない。1980年の世界チャンピオンであるジョーンズは、F1の負の面に嫌気がさして1981年末に引退したが、1983年にアローズから一度限りの復帰を遂げた。ジョーンズのフルタイムでのカムバックは1985年の終わりまで実現せず、1986年に持ち越された。しかし厳密に言えば、ジョーンズは1982年の中盤以降ふたたびレースをする道を探っていた。
また、他に言及しておくべきケースは、ピーター・レブソンの1964年最初の数戦と彼のレーシングキャリアの正式なF1スタートが1972年で間に7年の間が空いたことだろう。これは厳密には引退ではなかった。直近のケースもまた、長い間待たされたカムバックのひとつだ。ロバート・クビサは2011年にラリー事故で負った怪我により、8年4カ月の歳月を経て2019年にF1に復帰した。結果は印象強いものではなかったが、クビサはふたたびレースができるという事実は間違いのないものだった。
アロンソのケースはこうしたドライバーたちとは異なるものだ。アロンソはメルセデスと契約するために空白期間を利用してはいなかったし、他のシリーズにフルタイム参戦することもせず、もちろん怪我もしていない。アロンソはF1で適切な選択肢がなく、ぴったりのチャンスが訪れるのを待つ間、他のシリーズでレースをして勝つ方がよかった。2018年に引退した時のアロンソの言葉から、今では彼が常にいずれかの時点での復帰を計画していたことがはっきりしている。
では、これは本当に引退だったと言えるのだろうか?それとも慎重に計画された動きだったのか?とにかくアロンソは、ルノーからアルピーヌとなるチームとともに2021年に復帰するが、彼の目は2022年を見据えている。これでアロンソはF1でふたたび勘を取り戻すために1年を使うことができる一方で、ルノーは優勝を争うのに十分なマシンを用意するだろう。歴史は困難なことでも実現し得ることを示唆している。だが復帰に関して最も大切なことは、優れたマシンがこれまでと同様に重要であるということだ。
(Alex Garcia)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 77 |
2位 | セルジオ・ペレス | 64 |
3位 | シャルル・ルクレール | 59 |
4位 | カルロス・サインツ | 55 |
5位 | ランド・ノリス | 37 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 32 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 24 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 24 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 10 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 141 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 120 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 69 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 34 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 33 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |