ポール・ストッダートによると、先週のF1チームオーナー会議で、視聴率の回復を狙った驚きの新アイディアが議題に上ったようだ。
先週のF1チームオーナー会議で、F1をさらに活気づけるために、アメリカで成功を収めているナイトレースの導入案が検討され、同意されたようだ。NASCARでは昔からナイトレースが行われているが、国際的にメジャーなシングルシーターモータースポーツの中でナイトレースが初めて導入されたのはIRLで、いまでは1年に3〜4回開催している。CARTシリーズでも今年から、ミルウォーキー戦とクリーブランド戦でナイトレースを行っている。
会議で話し合われた案は、マニ−クールやシルバーストンなど、真夏のヨーロッパラウンドのいくつかのイベントで、2回目の予選を日曜日の午前、決勝を日曜日の夜に行い、テレビ視聴率をアップするというものらしい。なお、日曜日の予選案は、同日の入場料金の付加価値を増やすという狙いで、ヨーロッパラウンド以外のレースでも実施される可能性があるとウワサされており、ナイトレース実現の重要な鍵を握ってもいる。
ナイトレースが実現するなら2005年以降のシーズンからとなりそうだが、各チームのボスたちはこのアイディアに基本的に賛成しているようだ。
ストッダートは先週、BBCのインタビューに答えて次のように語った。「会議で新たなアイディアが出され、参加者全員がこれに賛成し、実現しそうな見通しだ。ファンにはかなり人気が出るだろうね」「このアイディアが実現できるかどうか、すべてのトラックで色々と調べる必要があるので、いまは詳しいことは言えない。トラックを訪れるファンにとっては、チケット代に更なる付加価値がつくはずだ」
日曜日の夜にレースを行うとなると、多くのファンは翌日に仕事があるため、アイディアを実現するにあたってはサーキットの観客動員数が唯一の問題になると予想される。BTCCはスネッタートンとシルバーストンでナイトレースを開催しているものの、この“問題”を避けるべく、最近は土曜日の夜に行っている。しかし、F1も同じように土曜日の夜に決勝を行えば、金曜日と土曜日の作業が膨大になり、スケジュールに支障をきたすことも考えられる。とすれば、日曜日の夜に決勝を開催することになりそうだが、その場合は、イベントを開催する現地のテレビ視聴率アップに効果的となろう。