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FIA、フェラーリF1のパワーユニット規則違反を証明できず。キャリーCEOは和解合意を支持

2020年3月12日

 FIAの会長であるジャン・トッドは、フェラーリの2019年型パワーユニットの合法性について、“機密協定”を結んだ自身の決断を断固として擁護している。


 2月の終わりにFIAは、フェラーリ、アルファロメオ、ハースの3チームで使用されたフェラーリ製パワーユニットの燃料流量率に関する問題について、チームと“合意に至った”ことを明らかにした。


 しかしライバルチームは、合意の詳細が機密事項となっており、フェラーリが本当に規則に違反していていたのかどうかが公式に確認がなされていないと反発した。フェラーリと提携関係にない7チームは、書簡でさらなる詳細と回答を要求した。


 各チームは時間をかけて多くの質問を提起しており、トッドとF1のCEOであるチェイス・キャリーに5日間の回答期限を与えた。それに対しトッドとキャリーが回答を行った。


『Daily Mail』紙によると、トッドは「3つの選択肢があった」と説明したという。トッドの説明について、以下のように記載されている。


「この件を終わらせる、この件を国際法廷に持ち込む、もしくは和解に至るという3つだ。FIAの司法規律規則によれば、こうした判断はFIA会長に一任されている。会長はこの件に最善の対処を行うための総意を得る目的で、他の重要なFIA関係者およびF1のCEOに情報を提供のうえ、協議を行った。彼は求めに応じた助言をFIAの技術、法律、財政チーム、および外部の経験豊富な弁護士から受けた」


 ミハエル・シューマッハーが席巻していた時代にフェラーリのチーム代表を務めていたトッドは、昨シーズンの“すべての期間”においてフェラーリのパワーユニットが合法であったかどうかについて、FIAが“完全に納得していない”ことを認めた。


 しかしトッドは、システムの複雑さのせいで、フェラーリが規則に違反したかどうかについて疑いの余地なく証明することができなかったと語った。トッドによれば、フェラーリとの合意条件は、FIAがこれ以上の詳細をチームの許可を得て発表することができないことを意味しているという。


 一方キャリーはというと、この決断から少し距離を置いており、彼もリバティ・メディアの同僚もこの調査には関与していないと語った。しかしながらキャリーは、本件へのFIAのアプローチを広く支持すると述べた。


 同様の抜け穴の可能性が今後また利用されることがないように、燃料流量センサーは今年のテクニカルレギュレーションで新たに封印されている。しかしこの措置もパドックの他のチームの怒りを和らげることはほとんどできていない。新聞の報道では、匿名のチームメンバーのひとりが次のように問いただしているという。


「もしFIAがF1を技術的に規制できないというのなら、彼らは目的にかなった組織なのだろうか?」



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)




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