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佐藤琢磨が山本尚貴のF1日本GP初走行をトロロッソのピットで応援。「100点満点! 彼の実力を証明できた」と太鼓判

2019年10月12日

 10月11日から開催されているF1日本GP。走行初日となる金曜日に、最も話題となったのは山本尚貴のFP1ドライブだった。


 昨シーズンのスーパーフォーミュラとS-GTのダブルタイトル獲得でF1への足がかりを掴み、F1デビューを誰しもが今か今かと待っていた。そしてついにその夢が実現し、今年の日本GPの金曜日FP1でトロロッソのマシンをドライブすることになった。ホンダのF1マシンを操る日本人ドライバーが鈴鹿に帰ってきたのは、2006年の佐藤琢磨と山本左近以来13年ぶりのことだ。


 このニュースを最初に聞いた時、佐藤琢磨は「素晴らしいニュース! 思い切りF1のドライブを楽しいんで欲しい」とエールを送っていた。


 琢磨は毎年鈴鹿の日本GPにはイベント出演で来場しているが、FP1についてはぜひ山本尚貴を応援したいとトロロッソのガレージ入りを望んでいた。

サインに応じる佐藤琢磨
サインに応じる佐藤琢磨


 山本尚貴は事前に走行テストをしていたわけでもなく、勝手知ったる鈴鹿とはいえ、いきなりのF1ドライブながら、走行開始から確実にペースを上げて30周のラップをノーミスで走りきり、1分32秒018をマーク。チームメイトのダニール・クビアトとの差はコンマ1秒足らずと大健闘だった。


 そのセッションを琢磨はトロロッソのガレージで無線も聴きながら見ていた。


 山本尚貴が走行を終えガレージに戻ってくると、琢磨は拍手をしながらまるで自分のことのようニコニコとした笑顔で尚貴を迎え、がっちりと握手をした。傍らには山本雅史F1MDもいる。


「素晴らしい! もう100点満点!」と太鼓判を押す琢磨。


「上出来でしょう。テストも事前にしていないのに、現代の複雑なF1のプログラムをきちんとこなしていたし、タイヤも2セットしかないのに、ほとんどノーミスで走ってました」


「無線も聞いていたけどちゃんとコミュニケーションも取れていて、自分からこうしてみようという提案もしていた」と高評価を与える。


「おそらくスーパーフォーミュラと比べたら1G近く余計に体に負担があったかもしれないけれど、フィジカルも問題ないし、限られた条件の中でレギュラードライバーのクビアトと0.1秒差のタイムでしたからね」


「これで彼の実力を証明できたと思うし、明日どうなるってわけじゃないけども、次のチャンスが開かれるかもしれない。日本の若いドライバーも勇気付けられたと思うし、希望を持てたと思います」と語る。


 台風19号接近のため土曜日の一切の走行は中止となり、予選と決勝は日曜日に行われることになった。2004年以来の出来事だ。


 琢磨は日曜日の決勝レースに対し「金曜日の走りだけを見ているとメルセデスが速そうですね。最近フェラーリも調子を上げてきていると思っていたけど、今日の段階ではメルセデスが抜きん出てる。ただ台風でラバーが流れてコンディションも変わるだろうし、予選と決勝は荒れた展開になるかもしれない。そうなったらレッドブル・ホンダにも十分チャンスが出てくると思います」と予想する。


 山本尚貴の好走で終えた金曜日。台風で一日の安息日の後、予選と決勝のハードな一日が待っている。快晴のもとで素晴らしいレースを期待したいものだ。

中嶋一貴と共にGPスクエアのステージトークショーに出演する佐藤琢磨
中嶋一貴と共にGPスクエアのステージトークショーに出演する佐藤琢磨



(Photo&Text Hiroaki Matsumoto)




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