ライコネン率いる新生アルファロメオは“ビック3”直下の実力か/F1合同テスト総括(3)
2019年3月7日
スペイン・バルセロナで行われたF1プレシーズンが終了し、3月15日〜17日に開幕するF1オーストラリアGPを待つのみとなった。連日のテストを終え各チームの仕上がり具合が気になるところ。果たして昨シーズンから勢力図は変わるだろうか。今回はピックアップした5チームの展望を紹介していく。第3回はアルファロメオ・レーシングだ。
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スペイン・バルセロナで行われたF1プレシーズンが終了し、3月15日〜17日に開幕するF1オーストラリアGPを待つのみとなった。連日のテストを終え各チームの仕上がり具合が気になるところ。果たして昨シーズンから勢力図は変わるだろうか。全5回に分けて開幕戦へ向けた各チームの展望を紹介していく。第2回はレッドブル・ホンダF1だ。
フェラーリからザウバーへの移籍を決意したとき、キミ・ライコネンはチームが2019年、この状況になろうということを、すでに知っていたのか?
フェラーリからの昨季限り放出が濃厚となった当時、ライコネンの去就は注目を集めた。大方の見方は他カテゴリーへの転向、もしくは年齢的にレーシングキャリアからの引退だったが、ライコネンが選んだのはF1デビュー時の古巣ザウバーへの復帰だ。
2018年シーズンからタイトルスポンサーにアルファロメオを迎え、フェラーリからのサポートも強まり、確かに昇り調子のチーム状況ではあったが、元ワールドチャンピオンが何をいまさらザウバーへ!? 「ただ、レースを楽しみたいんだ」とライコネンは言ったが、2年契約は驚きをもって迎えられた。
明けて2019年、ザウバーはアルファロメオ・レーシングとチーム名を改称することを発表。1993年のF1参入以来、BMWのワークスチームだった時代にも継承された名前が消滅した。ただチームの筆頭株主はスイスの金融企業で変わらず、“純ワークス”とは言えない体制だが、F1に伝説のアルファロメオの名前が復活する。そのオープニングを飾るドライバーとして、ライコネンは迎え入れられた。
そして、フェラーリからの主要メンバーの移籍は、ライコネンだけに留まらない。昨年7月、チーフデザイナー職にあったシモーネ・レスタがテクニカルディレクターに就任済みだ。
■ロングスティントで印象的なペースを見せたアルファロメオ
レスタは5月末でフェラーリを離れると、わずか1カ月ほどで当時のザウバーで仕事を開始した。これは上級エンジニアの移籍としては異例に“空白期間”が短く、前任のテクニカルディレクターが辞めたチームへのフェラーリからの派遣とも採れる。
そのレスタが初めて新チームでイチからデザイン指揮を執ったのが、2019年アルファロメオの新車C38だ。このクルマの型番だけは、旧ザウバーからの継承がされた。そして外観(=空力面)としては、フェラーリの作風が安易に移植されることなく、前年からの正常進化形となった。レスタの専門はメカニカルデザインであり、“革新”があったとすればカウルのなかだ。
C38は開幕前のテスト期間中のベストタイムとしては中団辺りであり、派手なパフォーマンスランの披露こそなかった。だが、ロングスティントでは印象的なペースを刻んでいた。評価として、開幕時点でフェラーリ、メルセデス、レッドブルの“ビッグ3”の次に来るチームなのではないかとの説も上る。
ライコネンのパートナーには育成ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィが起用され、このことからもフェラーリの影響力が強まり、本格的なセカントチーム化が進行していることは判る。
マシンのハンドリングに繊細で、フェラーリ時代にも注文の多かったライコネンがオフのテスト期間を通じ、終始C38には前向きのコメントを残していたのも見逃せない。F1にビッグネーム復活のインパクトだけではなく、アルファロメオは何かをやってのけるだけの材料をそろえている。
(Shin Yasui)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 110 |
2位 | セルジオ・ペレス | 85 |
3位 | シャルル・ルクレール | 76 |
4位 | カルロス・サインツ | 69 |
5位 | ランド・ノリス | 58 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 38 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 33 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 31 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 19 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 195 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 151 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 96 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 52 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 40 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 5 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |