F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

F1 Topic:2台揃って発生したフェラーリPUトラブルの原因をエンジニアが分析

2017年10月2日

 シンガポールGPではスタート直後のアクシデントに泣いたフェラーリが、マレーシアGPではパワーユニットに2日連続でトラブルが出た。これにより、セバスチャン・ベッテルは最後尾からスタート。チームメイトのキミ・ライコネンは、スタートすることなく、リタイアに終わった。 


 フェラーリによれば、予選のベッテルのトラブルは、コンプレッサーからプレナムチャンバー(内燃機関の吸気ポート)に空気を送るためのインタークーラーパイプにダメージがあり、そこから空気が漏れていたという。

2017年F1第15戦マレーシアGP 予選2番手の速さを見せるも決勝レースに出られなかったキミ・ライコネン

 決勝日のライコネンのトラブルはまだ特定されていないが、テレメトリーのデータを見る限り、同じ場所のプレッシャーが低下していたことから、インタークーラーパイプになんらかのダメージがあったと見られている。


 なぜ、今回フェラーリは2台そろって同じ箇所に同じトラブルを抱えたのか。その理由を別のマニュファラクチャーのあるエンジニアは次のように分析する。


「インタークーラーパイプはカーボンファイバーできているが、カーボンというのは軽量化に大きく貢献できる反面、ひとつひとつ職人による手作りなので、品質にバラつきが出やすく、品質管理をしっかりと行わないとトラブルが起きる。シンガポールGPで無得点に終わって、今回どうしても挽回したいフェラーリが品質管理よりもパフォーマンス向上を優先した可能性は高い」


 もうひとつ考えられる原因は、フェラーリは今回マレーシアGPでインダクションポッドの形状を変更し、冷却システムを変えてきたことが、なんらかの悪影響を及ぼしたのではないか。というのも、カーボンファイバーは熱に弱いという特性があるからだ。


 いずれにしても、フェラーリがいま心配しているのは、じつはパワーユニットではない。


「キミのトラブルもセバスチャンと同じなら、インタークーラーパイプのみを別のスペックのものと交換するだけでよい。なぜなら、そこはペナルティなしで、交換可能な場所だから」とフェラーリ・スタッフは語る。

2017年F1第15戦マレーシアGP パスカル・ウェーレインのマシンに乗るセバスチャン・ベッテル

 フェラーリが心配しているのは、むしろチェッカーフラッグ後にストロールと接触してリヤサスペンションを壊したベッテルのギヤボックスのほうだ。現時点ではギヤボックスにダメージを受けているかどうかはわからないが、次の鈴鹿で交換すると、5番手降格のペナルティが科せられることになる。


 そのため、現在チームはFIAに対して、「事故によってベッテルはピットに帰えることができず、リタイアしたも同然なので、ペナルティなしで交換させてほしい」という要請をお願いしているという。


 ちなみに事故後、レース審議委員会に呼ばれた際に、ベッテルはランス・ストロールから謝罪を受けたという。また事故車に取り付けておかなければならないステアリングを持ち帰ったことに関しては、事故の衝撃でステアリングが元に戻らない状態となってしまっていたため、審議に問われることはなかった。



(Masahiro Owari)




レース

5/4(土) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
5/5(日) スプリント 1:00〜02:00
予選 5:00〜
5/6(月) 決勝 5:00〜


ドライバーズランキング

※中国GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン110
2位セルジオ・ペレス85
3位シャルル・ルクレール76
4位カルロス・サインツ69
5位ランド・ノリス58
6位オスカー・ピアストリ38
7位ジョージ・ラッセル33
8位フェルナンド・アロンソ31
9位ルイス・ハミルトン19
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※中国GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング195
2位スクーデリア・フェラーリ151
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム96
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム52
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム40
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム5
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位BWTアルピーヌF1チーム0
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
第10戦スペインGP 6/23
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.4 第4戦日本GP