F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【今宮純のキャッチポイント】メルセデスとの差を詰めるフェラーリ、高速モンツァで再び対決

2017年8月31日

過去10年間のポールシッターの優勝確率80%
高速モンツァで“F1史上最速ラップ”が見られる可能性あり

 サマーブレイク明けに潜むジンクス。ポイントリーダーは後半戦ベルギーGPで勝てないと前回取り上げたが、セバスチャン・ベッテルは惜敗2位、ルイス・ハミルトンが5勝目を挙げ、“7点差”に迫った。  


 敗れはしたものの、スパ・フランコルシャンのセクター2でフェラーリとキミ・ライコネンは大健闘、メルセデス製パワーユニット絶対有利説をおびやかした。また、レッドブルのダニエル・リカルドもセーフティカーラン後に、レ・コンブで見事なオーバーテイクを決めて3位ゲット。ポイント指摘したとおり、見応えある再開幕戦だった。


 昨年と同じ日程で、イタリアGP連戦。個人的には高速モンツァ戦を前に、ハミルトンはメルセデス“絶対有利説”に疑問を抱いたのではないかと想像する。とっておきのNEWパワーユニットをスパから投入したその効果を十分に体感できたのか、彼もバルテリ・ボッタスからもポジティブなコメントはなかった。


 一方、フェラーリが持ち込んできたフロントサスペンション、ウイング、フロアなどのバージョンアップ効果は著しかった。特に、ライコネンのFP1&FP3トップタイムにそれが見てとれた。ターンイン時に躊躇するステアリングの“こじり”が消え、ターンアウト時には微細なコントロールができていたから。チームは明かさなかったが、ライコネンに起きた予選Q1からの“バイブレーション問題”がなければ、フェラーリ勢の乾坤一擲1-2グリッドもあったのではないか……。

2017年F1第12戦ベルギーGP ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルのバトル

 懸命にパワーユニットの差を詰めつつあるフェラーリ。おそらくモンツァには、さらにシェル石油が今年最も大きなアップデートをしてくる(はずだ)。スパにもそのタマをいれており、彼らにとっての“聖戦イタリアGP”をサポートする。


 その決戦を前に8月22日にライコネン、そして8月26日にベッテルの契約を発表、これも見逃せないファクト。スクーデリア・フェラーリが一丸となり、終盤に挑む姿勢が鮮明になった。プレ決戦の結果は2位と4位でもパフォーマンスで肉薄したフェラーリ、昨年よりはるかに対決色が濃くなっている。


■今宮純が厳選するF1第13戦イタリアGP 7つの見どころ
キャッチポイント1
“F1史上最速ラップ”が見られるかもしれない。2004年にBMWウイリアムズのファン-パブロ・モントーヤが予選Q1で1分19秒525(平均262.242km/h)を記録。ちなみに昨年、ポールポジションを獲得したハミルトンは1分21秒135(平均257.038km/h)。世界新記録が更新されるか。


キャッチポイント2
 04年のモントーヤのセクターベストタイムは、26秒042/27秒079/26秒404。3区間でタイムがほぼ同じなのを、どこまで削れるかが予選の注視ポイント。


キャッチポイント3
 確かに17年マシンは直線スピードがやや劣る。セクター1では大幅なタイムアップはないかも。だが、ロッジア・シケインとレズモ複合コーナーがあるセクター2は旋回速度が上昇。さらに、セクター3はアスカリ・シケインと最後のパラボリカが“決めのコーナー”になるはずだ。180度ターンする高速カーブは、度胸と勇気と技量が見えるまさに“ドライバーズ・ホットコーナー”。


キャッチポイント4
 ポールポジションからスタートしたドライバーの優勝確率が10年で80%とモナコよりも実は高い。昨年はポールポジションのハミルトンがスタートで大失敗したが、10年から15年までポール・トゥ・ウインが6回連続。超高速サーキットだけに、先手必勝パターンが多いイタリアGPなのだ。

2017年F1第12戦ベルギーGP セバスチャン・ベッテル

キャッチポイント5
 レース戦略面では、1ストップの勝利パターンが12年からずっと続いている。昨年は3位ベッテル以下が2ストップで対抗したが、どうしてもメルセデスの牙城を崩せず。ピットロスタイムを考慮すると、セオリーは1ストップになるか。


キャッチポイント6
「もうハードはいらない」というチームからの反発を受け、ピレリはミディアム&ソフト&スーパーソフトを供給。各チームともスーパーソフトを多数選択(9か10セット)し、ほぼ同じ。ただしフェラーリはメルセデスより多い10セット、これをふたりできめ細かくセットアップか……。


キャッチポイント7
 スパでも見られた“トーイング(スリップストリーム作戦)”。チームメイトによる引っ張り合い効果を最大限に引き出せるかどうか。後方乱流(マイナス)を直線速度アップ(プラス)に転化するタイミング、駆け引きなども注視したい。 



(Jun Imamiya)




レース

4/19(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
4/20(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
4/21(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※中国GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン110
2位セルジオ・ペレス85
3位シャルル・ルクレール76
4位カルロス・サインツ69
5位ランド・ノリス58
6位オスカー・ピアストリ38
7位ジョージ・ラッセル33
8位フェルナンド・アロンソ31
9位ルイス・ハミルトン19
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※中国GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング195
2位スクーデリア・フェラーリ151
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム96
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム52
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム40
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム5
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位BWTアルピーヌF1チーム0
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第5戦中国GP 4/21
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.3 第2戦サウジアラビアGP&第3戦オーストラリアGP