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【今宮純のキャッチポイント】ポール5回と5勝を挙げたハミルトンがF1カナダGPの優勝最有力候補

2017年6月6日

ポールポジション5回、5勝のハミルトンが優勝最有力候補
18歳ストロールは母国ファンの期待に応えられるのか?

 モナコの後は北米カナダ・モントリオールへ遠征、2011年から続いてきている。お馴染みのコースは1978年初開催から、基本的に同じユニークなレイアウト。狭いコースを壁ぎりぎりに駆け抜ける高速ストップ&ゴー、エスケープゾーンは少なく、チャレンジングだ。


 ここで07年に初のポールポジションから初勝利、昨年までポールポジション5回と5勝の現役最高記録保持者がルイス・ハミルトン。ハンガリーGPとアメリカGPでも5勝、彼の“3大得意コース”のひとつ。


 連続するハードブレーキングで研ぎ澄まされた“切れ味”を見せ、ボトムスピードを高くキープしたまま、ベストラインを加速して抜ける。それをミスなく反復していくスキルとメンタルが、ポールポジション5回と5勝に結実──。


 モナコGPで苦汁をなめた直後にこの得意コース、セバスチャン・ベッテルに25点差を許したハミルトンが反撃に出るには絶好の場だ。ここも同じソフト系3スペックだがモナコとはコースタイプが異なる。前後タイヤバランスに悩んだ部分をどうマシン調整し、自己修正してくるか。彼にとってはピンチの後のチャンスだ。


 もうひとりの注目ドライバーは、18歳のランス・ストロール。待望のカナダ人ドライバーがついに今季デビュー、「ジル・ビルヌーブ伝説」が今も語り継がれているこの国だけに、注目度や期待度は我々が想像する以上だ。

F1モナコGP 決勝でリタイア、15位完走扱いとなったストロール
F1モナコGP 決勝でリタイア、15位完走扱いとなったストロール

 ここまでは開幕からリタイア3戦、11位、16位、15位と結果が残せていない。ウイリアムズ・チームのスタッフとフェリペ・マッサが懸命にコーチングを重ね、フリー走行で実戦テストのプログラムを組むなど、この母国グランプリのために備えてきた。


 モナコGPの二の舞だけは注意しなければならない。初日FP2でクラッシュするまではマッサに0.4秒差のペース、しかし、このアクシデントによって、その後はリズムが狂ってしまった。


 ここもハイリスクなコース、フリー走行3セッションをスムーズにこなすことが必要だ。チーム側も周回数を優先するためにスーパーソフトをマッサより1セット多い5セット選択、おそらくセットアップもブレーキング安定性を重視し、プラス・ダウンフォース方向に振り分けてくるだろう。


 チーム一丸となって母国期待のルーキーをサポート、ウイリアムズにすればイギリスGP並みの重点グランプリにほかならない。

■今宮純が厳選するF1第7戦カナダGP 6つの見どころ

■キャッチポイント1
 17年マシンの高速化対策としてコースサイドにテック・プロを多数設置、今までチャンピオンたちがクラッシュしてきた最終シケインの形状も変えられた。改修されたクラシックコースの“進化”に注目しよう。


■キャッチポイント2
 インディ500帰りのフェルナンド・アロンソ、アメリカだけでなくカナダでも話題の的だ。みっちり2週間オーバルを走りこんだ彼、それによってドライビングに大きな変化があるとは思えないが、壁際コーナリングが見物に(?)、昨年は予選10位、決勝11位。


■キャッチポイント3
 1kmを超えるストレートで、昨年バルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)は決勝最高速347.4km/h。これより今年は下がるだろうが、予選でポールポジションタイムはどうか。昨年ハミルトン1分12秒812、記録としては04年ラルフ・シューマッハー(ウイリアムズ・BMW)1分12秒275がレコード。


■キャッチポイント4
 過去10年(9回)でポール・トゥ・ウイン5回、その4回をハミルトンが占めている。14年初優勝を飾ったダニエル・リカルドは予選6位から。このカナダGPで1勝目を挙げた者は多く、その前08年にロバート・クビカ、07年にハミルトン、さかのぼれば95年にジャン・アレジが……。


■キャッチポイント5
 パワーユニット時代になった14年からフェラーリは6位→4位→2位と上昇してきている。最後に勝ったのは04年ミハエル・シューマッハーで、ルーベンス・バリチェロと1-2フィニッシュ。13年ぶりに復活となれば、あらゆるコースでの速さを実証、夏のヨーロッパラウンドに向けて弾みをつけたい。


■キャッチポイント6
 最後にもうひとつ。07年にここでマクラーレンのアロンソと争い、スーパーアグリで6位を勝ち獲った佐藤琢磨。心に残るシーンだった。あれから10年が経ち、ふたりはインディ500でチームメイトとなり、先輩の佐藤が栄冠を得た。(このコラムであらためておめでとうと言いたい)。

オーナーのマイケル・アンドレッティと記念写真を撮る佐藤琢磨
オーナーのマイケル・アンドレッティと記念写真を撮る佐藤琢磨



(Jun Imamiya)




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