F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【F1新車分析】ルノーR.S.17:サイドポンツーンに取り付けられた特徴的なパーツ

2017年3月17日

 技術ウォッチャーの世良耕太氏が、2017年のF1新車、ルノーR.S.17の気になるポイントを解説。最新のスタイルを取り入れたルノーの本気度は? 


———————-


 2016年のルノーは、土壇場になってワークスチームとしての態勢を再構築したため、15年型マシンを手直しして16年シーズンに臨んだのが実情だった。ワークスチームとして初めて本腰を入れて開発したのが、17年のR.S.17である。



写真1フロントサスペンション、写真2:大型のインダクションポッド
写真1フロントサスペンション、写真2:大型のインダクションポッド

 16年型R.S.16のフロントサスペンションは下反角が大きくついた、やや時代後れのスタイルだった。R.S.17はサスペンションの機能を考えた場合は健全な、ほぼ水平なレイアウトになっている(写真:1)。単独で露出していたステアリングタイロッドは、アッパーアームと前後平行の配置になった。


 R.S.16はインダクションポッドの両サイドに縦長長円形の独立したダクトを抱え、ヘルメットの背後に円形の小さな開口部を備えるユニークな設計だった。


 R.S.17はすべての開口部を大型のインダクションポッドに集約。開口部を4つのエリアにわけている(写真:2)。フロントサスペンションといいインダクションポッドといい、最新のスタイルに整理された格好だ。



写真3、4、5:サイドポンツーン前端下側の処理
写真3、4、5:サイドポンツーン前端下側の処理

 見どころはサイドポンツーン前端下側の処理だ。例に漏れずアンダーカットは大きいが、その下に特徴がある。三次元形状のパーツを取り付けることで、フロアがめくれ上がったような状態をつくり出しているように見える(写真:3)。フロア下にふんだんに空気を取り込む意図だろう。


 その前方には、湾曲したバージボードが並んでおり(4)、下部には水平の板が設けられている(5)。バージボードはフロントタイヤが引き起こす乱流を制御するデバイスではなく、フロントウイングやその後方にあるターニングベーンで生成した縦渦を受けて制御し、フロアの下にもぐり込ませるためのデバイスだ。


 いかにフロアの下にエネルギーの強い流れを導くかを検討した際、フロア前端をめくり上がらせる方が効果的との判断に至ったのだろう。

サイドポンツーンの脇に立てた折れ曲がったパネル(6)、サイドポンツーンの角で支えるステーの形状(7)
サイドポンツーンの脇に立てた折れ曲がったパネル(6)、サイドポンツーンの角で支えるステーの形状(7)

 サイドポンツーンの脇に立てた折れ曲がったパネル(6)も特徴的なら、それをサイドポンツーンの角で支えるステーの形状も特徴的(7)で、空力的に何やら意味ありげだ。

写真8:ウェイストゲート専用テールパイプ
写真8:ウェイストゲート専用テールパイプ

 R.S.16は参戦マシンの中で唯一、1本出しのウェイストゲート専用テールパイプを採用していたが、R.S.17はオーソドックスな2本出しとした(8)。これは、上流にあるウェイストゲートが1基から2基になったのに伴う措置だろう。


 1基の方が軽量化のポテンシャルはあるが、排気の集合のさせ方や逃がし方が難しくなる。重量やパワーユニットの性能を総合的に検討した結果、2本に落ち着いたということだろうか。



(Kota Sera)




レース

5/4(土) フリー走行 1:30〜2:30
スプリント予選 5:30〜6:14
5/5(日) スプリント 1:00〜02:00
予選 5:00〜
5/6(月) 決勝 5:00〜


ドライバーズランキング

※中国GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン110
2位セルジオ・ペレス85
3位シャルル・ルクレール76
4位カルロス・サインツ69
5位ランド・ノリス58
6位オスカー・ピアストリ38
7位ジョージ・ラッセル33
8位フェルナンド・アロンソ31
9位ルイス・ハミルトン19
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※中国GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング195
2位スクーデリア・フェラーリ151
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム96
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム52
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム40
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム5
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位BWTアルピーヌF1チーム0
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
第10戦スペインGP 6/23
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.4 第4戦日本GP