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F1メキシコGP決勝トップ10ドライバーコメント

2016年10月31日

 2016年F1第19戦メキシコGP決勝でトップ10に入ったドライバーたちがレースを振り返った。


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位

 今週末はとてもいいペースを発揮できた。最初から最後までマシンのフィーリングはものすごくよかった。去年とは大違いだ。


 いいスタートを切ったけど、ここはターン1まですごく長いから、皆が僕のトウを得てしまうんだ。


 フォーメイションラップで右フロントのブレーキディスクが冷えてしまい、温度を戻せなかった。大丈夫だろうと思ったけれど、ブレーキを踏んだ瞬間に温度が上がってロックアップし、芝に飛び出してしまった。芝を横切って反対側のコースに復帰できてラッキーだった。大きなフラットスポットができてしまった。バイブレーションで直線の終わりが見えない状態で、サスペンションが最後まで持つのかどうか全く確信が持てなかった。でも幸いタイヤが壊れたり、序盤にピットストップしたりせずに済んだ。レースをコントロールし、序盤からプッシュせずに走った。


 自分がもう51勝も挙げたなんて驚きだ。こういう結果をシーズン終盤まで出せなかったことが残念だ。遅すぎたかもしれないからね。


 マレーシアのトラブルがなければ状況は違っただろう。でもこれがモーターレーシングだ。僕にできるのはベストを尽くして今後もこの2週間みたいに過ごせるよう祈ることだけだ。歴史を見れば、いつだって遅すぎるなんてことはないのだということが分かる。だからプッシュし続け、今回みたいな週末を送るためにできる限りのことをする。


 ここで勝ったのは初めてだ。最高のファンの前で優勝できて本当にうれしい。


 今、気持ちは完全にブラジルに向いている。ブラジルもまだ勝ったことがないんだ。でも今回のようなパフォーマンスを次も発揮できれば、うまくいくはずだよ。この終盤戦、自分がやれるだけのことをやったと思えさえすれば、ハッピーな気持ちでシーズンを終えることができる。

2016年F1第19戦メキシコGP 決勝スタート
2016年F1第19戦メキシコGP 決勝スタート

(スタート時のブレーキの問題について語り)左フロントが500度で右フロントが150から200度だった。ターン1に入った時に右フロントがロックして、かなりのスピードを保ったまま(芝の上を)直進した。ウォールか何かにクラッシュしないで済んでラッキーだった。


 これまで経験したことがないほどバイブレーションがひどくて、ピットに入らなければならないかもしれないと思った。


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ロズベルグ 決勝=2位

 今日のレースはタフだった。スタートの蹴り出しはよくて、ルイス(・ハミルトン)からリードを奪えるかもしれないと思った。彼は盛大にロックアップして芝を直進していたんだ。でも(マックス・)フェルスタッペンもロックアップして僕に激しく接触し、僕をコース外に押し出した。幸いクルマにダメージはなく、ポジションも失わなかった。


 今日はルイスの方が少し速かったから、僕の方はここでまた勝つという目標を達成できなかった。でも2位はそれほど悪くないよ。
  
 2週間の連戦が終わったから、これから家に帰って家族とゆっくり過ごし、ブラジルにはさらに強くなって戻ってきて、優勝を狙うつもりだ。インテルラゴスは僕らのマシンにとてもフィットしたサーキットだと思うので、自分たちに何ができるのか確認するのが楽しみだよ。


■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=3位

 ポイントを獲得でき、ドライバーズ選手権3位の座を確定できたのでもちろん喜んでいる。今年この結果を出せたことを心から誇りに思う。表彰台に上ってエンジョイできればよかったが、今日の状況では仕方がない。


 面白いレースだった。レース後には、あのインシデントのことでかなり苛立っていた。それでもあのバトルはすごく楽しかったよ。最後の最後に前を追いかけるのは、ひとりで走っているよりずっと面白い。レースが活気づいてピリっとしてきた。クールな一日だったよ。


 僕はレースをするのが好きだし、決勝後にペナルティが出るのは理想的ではないと思う。でも今日はそうなると思っていた。僕はひとつの動きにコミットしていたが、彼(ベッテル)が寄せてきた。レースはタフであるべきだけど、ブレーキング時の進路変更についてはすでに話し合って、規則も定まっている。


 唯一がっかりしているのは、あの瞬間(表彰式)にスタジアムにいられなかったことだ。でも表彰台はまだあるから、これから行って、皆と写真を撮ってくるつもりだよ。


(3位が確定する以前に、ベッテルの走りについて語り)セブは最近皆が文句を言っていたことをやった。ブレーキング時に動いたんだ。僕はそう思っている。


(表彰台に上がった)彼はにこにこしているけど、僕としては彼はあそこにいるべきではないと思う。あんな動きをしたんだから。


 彼はブレーキングしながらどんどんドアを閉め続けていった。僕は接触を避けようとしてブレーキをロックさせたけど、彼はドアを閉めていき、最終的に僕には行き場がなくなった。最近皆が文句を言っていた、問題の行為を彼は今日僕にしたんだ。

2016年F1第19戦メキシコGP ダニエル・リカルド
2016年F1第19戦メキシコGP ダニエル・リカルド

 もちろん激しくレースをするのは大好きだ。そこは誤解しないでほしい。ブレーキをロックさせたり、ちょっとぐらいなら接触もオーケーだ。でもブレーキング中に動くという行為は……。防御しているときには早い段階で動いて、そこから方向を変えてはだめなんだ。


 セブが前にいて、僕が仕掛けた。僕がゲームに勝ったんだ。そしたら彼は「おっと失敗。なんとかミスを取り戻そう」って感じの行動に出た。僕に言わせればそれは正しいことじゃない。


■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=4位

 レース終盤、コースオフしたけれど、それはルイス(・ハミルトン)が1周目のターン1でやったのとほとんど同じだ。彼はコースオフしてアドバンテージを得た。僕はアドバンテージを得ていない。ブレーキングの時点で僕の方が前にいて、コースに復帰した時、同じ間隔で前に立ったんだ。このペナルティは理解できないよ。


 でもスチュワードがセブを罰しようと決めたのはささやかな正義だと思う。あれは明らかに間違った動きで、今の規則で罰せられるものだからね。皆が毎週規則に従ってさえいれば、レース後にいらいらすることもなくなるだろう。


 ダニエル(・リカルド)が表彰台を獲得したことがすごくうれしい。強力な走りをした結果だし、チームにとって素晴らしい結果だよ。これによって僕らはコンストラクターズ選手権2位獲得に少し近づいた。それにダニエルはドライバーズ選手権で3位を確定させたんだよね。
 少しストレスを感じたけれど、最終的には皆が笑顔で週末を締めくくることができた。


 スーパーソフトでもう少し長く走っていれば、ニコ(・ロズベルグ)をオーバーテイクするチャンスが出てきたかもしれない。でも結局のところ、ここでは直線スピードの関係でオーバーテイクに苦労するだろうことは分かっていた。


 メキシコのファンは今年も最高だね。雰囲気も音も素晴らしかった。


■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=5位

 今日、僕らはすべてを正しく行ったと思う。ペースもすごくよかった。予選でもう少しいいポジションを取れていれば、もっといい結果につなげられただろう。でも昨日のことを変えることはできない。


 とても前向きな気持ちで今日を迎えた。速さがあることは分かっていたから、レースにかなり自信を持っていたんだ。タイヤを誰よりも長く持たせることもできた。


(マックス・)フェルスタッペンより僕らの方が速かったから、彼にプレッシャーをかけた。もちろん追い越すのは簡単ではなかったが、彼はミスをした。コーナーをショートカットした後、ポジションを返すように言われたのに、返さなかった。


 ダニエル(・リカルド)とのバトルに関しては、僕は彼に対して心からの敬意を抱いているから、接触するのは理想とは程遠い出来事だ。自分の防御について言うと、僕は必死に戦いつつ、彼にスペースを与えようとした。僕はそうしたと思っている。


(リカルドとのバトルについて聞かれ)マックスと戦っていてターン3の立ち上がりがあまりよくなかったので、ダニエルが来るなと思った。ダニエルがこういう時どうするかよく知っている。彼はコーナーを曲がり切れなかったとしてもギャップがあれば飛び込んでくる。

2016年F1第19戦メキシコGP ルイス・ハミルトン、セバスチャン・ベッテル
2016年F1第19戦メキシコGP ルイス・ハミルトン、セバスチャン・ベッテル

 バルセロナでは彼はイン側に飛び込んできて、僕が十分な空間を与えているのに、コーナーを曲がり切れなかった。今日、彼は腹を立てていて、録画を見直してみろと言ってきた。そうするつもりだ。


 彼には十分なスペースを与えたと思う。ぎりぎりになってからのアクションで、僕らはふたりともコーナーを曲がるところだった。


■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=6位

 スタートは悪くなく、まずまずの状態で走っていた。でも最初のピットストップの後、ミディアムタイヤからグリップをなかなか引き出せずに苦しんだ。そのため、同じタイヤの新しいセットに換えて、調子が戻るかどうかを試してみた。でもリヤのグリップに改善が見られなかった。このタイヤでこれまで走っていなかった。こういうタイヤなのかもしれないね。


 後から考えれば正しい行動ではなかったと言うのは簡単だろう。でも試してみてよかったと思っている。


(ニコ・)ヒュルケンベルグを抜くのは簡単ではなかった。前に近づいてもグリップがないと厳しい。接触したのかどうか分からないけど、彼がスピンしているのは見た。


■サハラ・フォース・インディアF1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=7位

 いい仕事ができたのは間違いない。特殊な条件がない限り、僕らが望める最良の結果だった。とてもいいスタートを切れたけど、みんながひと通りピットストップを終えたあとは、ほとんどが単独走行になった。そのおかげでタイヤとペースを守ることができたんだ。


 終盤はキミ(・ライコネン)とのバトルになり、彼の方にタイヤの面では大きなアドバンテージがあったので、当然のことながら厳しい戦いになった。むしろ、あれほど長い間、彼を抑え続けることができたのは意外だったね。


 僕はインサイドを押さえて何とかポジションを守ろうとした。60周も走ったタイヤで、オフラインでブレーキングをするのは、とんでもなくトリッキーだったよ! 最後は彼が被せるようにターンインしてきて、僕はクルマを止めきれなかったから、接触を避けるためにクルマをスピンさせたんだ。


 結果としては、いい週末だった。予選は自分でも最高の出来だったし、今日も悪くない成績でレースを終えられたからね。そして、コンストラクターズ選手権でも4位の座を守り、ウイリアムズとの差を広げてメキシコを離れることができる。今夜はみんなで楽しく笑って過ごせそうだ。


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
バルテリ・ボッタス 決勝=8位

 今日はチームとして、いい仕事ができた。戦略的にも戦術的にもうまくやって、これ以上は期待できないところまで行けたからね。ピットストップのタイミングが完璧だったこともあって、1ストップの戦略を機能させることができた。


 残念ながら、それでもフォース・インディアの方が、ほんの少しペースが速くて、彼らのうち1台には先行されてしまったけどね。彼らとは(コンストラクターズ選手権で)まだ僅差の争いが続いている。次のブラジルでは、今回よりさらにいい仕事ができるように、あらゆる努力をしないといけない。


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
フェリペ・マッサ 決勝=9位

 本当に難しいレースだったよ。1周目はすごく良かったんだ。一気に何台もパスして、6位まで上がっていたからね。ピットストップでミディアムタイヤに交換したあと、最初15周ほどはかなり苦しんだけど、それはプラクティスでも経験済みで、予想はしていた。実際、その後は徐々にグリップが良くなって、最後まで(セルジオ・)ペレスと戦い抜くことができたんだ。ポジションを守るのは楽でなかったけど、最後までプッシュし続けた。だから、この結果には十分に満足している。


(フォース・インディアに)1ポイントだけ差を広げられてしまったものの、彼らとの戦いをあきらめることはない。シーズンの最終戦までこの戦いを続けるつもりだ。
  
 僕自身は次のホームレースを心から楽しみにしている。ただ母国にいるだけで、ブラジルの人々と一緒にいるというだけで、最高の気分になれると思う。ブラジルGPでは、いつも母国のために最高の成績をあげようと努めてきた。僕はブラジルを愛しているし、この(現役最後の)週末は決して忘れられないものになるだろう。僕はこのところのすばらしいレースを、どれもできる限り楽しもうと思っているけど、なかでもブラジルでのレースは最高の思い出になるはずだ。


 メキシコのファンへのメッセージ? まず、グラシヤス(ありがとう)と言いたい。みんなのサポートに心から感謝している。この週末のことは、一生記憶に残ると思う。この国の人々が、どれほどF1とモータースポーツを愛しているかを目の当たりにして、ただ驚くばかりだった。みんなのことは決して忘れないよ。


■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=10位

 何とか1ポイントは獲ったものの、ひどくイライラさせられたレースだった。ずっとウイリアムズ勢につかまって、とうとう彼らを抜けなかったからだ。できることをすべて試しても、彼らはストレートがものすごく速くて、どうにもならなかった。フェリペ(・マッサ)に対して、仕掛けられる距離まで接近したことも何度かあったけど、やはり抜くことはできなかったよ。
  

2016年F1第19戦メキシコGP フェリペ・マッサ vs セルジオ・ペレス
2016年F1第19戦メキシコGP フェリペ・マッサ vs セルジオ・ペレス

 戦略面で、何か違う手を打てたかもしれない。僕らはミディアムタイヤを少し過小評価していたようで、実際には予想していたよりずっとライフが長かったからだ。もう少し早めにピットインして、ミディアムで長めに走ることもできたかもしれない。その点については、あとでよく分析して、違う結果になる可能性があったかどうか、理解しておく必要がある。


 最終的には10位だったにもかかわらず、ファンは僕に声援を送り続けてくれた。彼らはどんなときにも僕を応援してくれるし、週末を通じて彼らからポジティブなエネルギーをたくさんもらった。できればもっといい成績で応えたかったけど、それでも今日が今年一番の楽しいレースだったことは間違いない。



(AUTOSPORTweb)




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