スクーデリア・トロロッソはすでに、2008年シーズンは新車の導入を遅らせ、シーズン序盤数戦は昨年型車STR2の改良型で戦うことを明らかにしているが、セバスチャン・ベッテルは、これはチームにとってアドバンテージにつながると考えている。
今年F1に初めてフル参戦を果たすベッテルは、シーズン序盤を昨年型で戦うことは、不利ではなく有利なことであると言う。
「今のところ(マシンの)感触はとてもいい」とベッテルは、先週のバレンシアテストの際にF1公式サイトのインタビューに対して語っている。このテストで、ベッテルは、チームメイトのセバスチャン・ブルデーと共に、旧型車を走らせ、プログラムを進めた。
「開幕後、3戦か4戦戦った後に新車を導入する予定なので、序盤戦は2007年のマシンの改良型、STR2Bを走らせる」
「このマシンのことはよく分かっているし、07シーズン終盤には信頼性の問題も解決できたので、このマシンでシーズンをスタートするというのは、メリットが大きいと思う。他のチームは新しいクルマを使うから、初期トラブルの解決に追われるだろう。そういう彼らよりも、すでに実績を積んだマシンで戦う僕らの方がいいパフォーマンスを見せられるのかどうか、確かめるのが楽しみだ」
実際に、STR2はシーズン終盤には素晴らしい活躍を見せ、最終戦のひとつ前の中国では8ポイントを獲得、これによってチームはコンストラクターズランキング7位の座をしとめた。しかしベッテルは、2008年にはもっと上位を狙っていかなければならず、そのためにはこの好調さに満足していてはいけないと語る。
「STR2Bをもっと改良していかなければならない」と20歳のベッテルは言う。
「同時に、STR3が導入と同時に競争力を発揮できるように、新車開発を正しい方向に進めていくことも必要だ。(僕らが新車を投入する)そのころには他チームは初期トラブルの大半を解決してしまっているだろうからね」
STR3は4月に実戦デビューする予定だ。