ウイリアムズF1代表、メルセデス時代に定めた“交戦規定”を振り返る「スポーツマンシップに反したら一生後悔する」
2024年1月30日
ウイリアムズF1のチーム代表という役割を担うジェームズ・ボウルズは、メルセデスのモータースポーツ戦略ディレクターとして過ごした数年間に、重要なレガシーを残した。
彼がブラックリーの舞台裏で行った最も重要な仕事のひとつは、チーム全体の利益のために、ドライバーがどのように協力することをチームが望んでいるかを説明するための“交戦規定”文書を作成したことだ。それは、メルセデスがライバルチームに対して最高の支配力を誇っていたなかで、ルイス・ハミルトンと当時のチームメイトであったニコ・ロズベルグとの間における確執が明るみに出た後のことだった。
2016年のスペインGPのオープニングラップでふたりは衝突し、両ドライバーはレースからのリタイアを余儀なくされた。ボウルズは、「誰もが2016年のバルセロナのことを覚えているだろう。今でも心に残っている。なぜなら、箱のなかで制約をかけられ、フラストレーションを溜めていたふたりのスポーツマンを擁していたからだ」と述べた。
「ニコとルイスは、ふたりのうちのひとりがその年のタイトルを獲得することになるとわかっていた。彼らはそのことを、最初のレースで最初にホイールを回す前から分かっていた」とボウルズは語り、2014年からそのような状況だったと明かした。
「チームスポーツであるこのスポーツに似たものを他に見つけるのは難しいが、このスポーツはチームメイトを倒すことから始まる。チームメイトを倒せなければ困ったことになるが、それはひとつの戦いに過ぎない」
「その背後にある鍵は、この成功に全員がどのように貢献するかだ。そこで私は、『互いにどのように協力し戦うか』ということを非常に明確にした文書を作成した。当時は『交戦規定』と呼ばれていたが、その後、それほど軍事的ではない名前に変更された。最初のページはすべて、スポーツマンであることについての内容だ」
ボウルズはこの文書について、「どのようにでも世界選手権で勝つことはできるが、スポーツマンシップに反することをしたら一生後悔することになる。それは汚れてしまい、純粋なものにはならないだろう」という考察を提示したという。
「このルールのなかでは、20レースで最速のドライバーが勝利し、我々はそれぞれに平等な機会を与える。彼らはそれを受け入れた」
「我々は誰よりも上手くやることによって、物事に勝ちたかった」
1997年に、ミハエル・シューマッハーがタイトル争いのライバルだったジャック・ビルヌーブを最終レースでクラッシュさせようとして失格になったという物議を醸したやり方は、関連する問題を考えるボウルズの心に最初に浮かんだ。
「マイケルはすごい人物だったが、1997年のことによって今も傷がついている。私はあんなふうに記憶されたくなかった。支配的であったことで記憶されたかった」
7度の世界チャンピオンに輝いたシューマッハーがF1に復帰して、メルセデスの新ワークスチームに貢献していた2010年から2012年にかけて、ボウルズは彼と仕事をするようになった。そして彼に代わり、ハミルトンがチームに加わった。
「ルイスは、マイケルを含め、私が一緒に仕事をしたなかで最も天賦の才能に恵まれたドライバーだったし、今でもそうだ。当時の彼のメンタリティは素晴らしかった。『どんな犠牲を払ってもすべてのレースに勝つ』というものだった」
「今、話をしてみれば、彼は2位や3位に入賞することでチャンピオンシップを制覇できることを受け入れている。レースに勝てない日にチームと一緒に仕事をすることは、ひとつのレースに勝つために全員を追い払うよりもはるかに多くの報酬を得ることができる」
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 19 |
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10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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第8戦 | モナコGP | 5/26 |
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