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【レースの焦点】“攻撃こそ最大の防御”を貫いたフェラーリ、混戦に慣れていない王者メルセデスの焦り……/F1第10戦イギリスGP
2018年7月11日
シルバーストンに集まったファンにとっては、随所にたくさんのアクションが詰まった、見どころの多いイギリスGPになった。長年シルバーストンに通うファンなら、ルイス・ハミルトンが“1強”の状態でレースを制した2016年、17年以上に、今年のレースを楽しめたはずだ。
13年以来、メルセデスが連覇してきたシルバーストン。14年以来4連勝のハミルトンが母国5連覇、キャリア6勝の記録に挑むイギリスGP。ピレリが今シーズン初めて投入するハードタイヤ(+ミディアム、ソフト)、メルセデスに有利な薄いトレッドコンパウンド……ハミルトン有利を予測させる要素はいくつもあった。しかし異例の好天に恵まれたコンディションが、メルセデスに翳りをもたらしていたことは否めない──。14年パワーユニット規則の導入以来、初めて2台がトラブルによるリタイアを喫したオーストリアGPの直後。炎天下のシルバーストンで、今ではパワーサーキットと化したシルバーストンを戦わなくてはならない。
純粋な性能において、メルセデスとフェラーリのパワーユニットは優劣つけがたい僅差。ただ、コンディションが暑くなるほど熱対策のために性能を絞らなくてはならないメルセデスに対して、フェラーリは許容できる範囲が広い。サーキットや天候コンディションにかかわらず、本来の性能を発揮できるのだ。その現実はフェラーリ製パワーユニット搭載の6台すべてがトップ10に入ったFP3、マーカス・エリクソン以外の5人がQ3に進んだ予選に顕著に表れた。
渾身のアタックでハミルトンがポールポジションを獲得した後も、セバスチャン・ベッテルは「0.05秒差ならほとんど同タイム。明日はきっと僕らの方が強い」と余裕を見せ、キミ・ライコネンがそのベッテルから0.05秒遅れで続いた。
首の痛みを抱えながら、ベッテルが強気で臨めた理由はいくつもある──。まず、フェラーリが備えたスタート時の好ダッシュ。スタートでハミルトンをかわせば、クリーンエアで自在にレースをコントロールすることができる。乱気流の影響が大きいメルセデスは、至近距離からフェラーリを追うことが難しいはずだ。
ハミルトンが好スタートを決めたとしても、メルセデスと違って、フェラーリには前のマシンに乱されない長所がある──。トラックポジションを重視せざるを得ないメルセデスに対して、フェラーリの方が多くの作戦の選択肢を手にしていた。
フェラーリの最大の勝因は“守らなければならない”メルセデスに対して、終始“攻め”の姿勢を貫いたことだ。
日曜日の路面温度は52℃。ポールポジションのハミルトンがホイールスピンする間に、ベッテルは易々とトップのレコードラインを奪った。4番手スタートのバルテリ・ボッタスがハミルトンのインに並び、ベッテルに続こうとするライコネンをかろうじて抑えたものの、ターン2でも遅れを取り戻せないハミルトンはボッタスにも先行されて3番手。そのボッタスに続いたライコネンがターン3でインからハミルトンを抜こうとした際に、接触は起こった。右前輪を軽くロックさせたライコネンがアウトに膨らみ、外側からコーナーにアプローチしてきたハミルトンの右後輪とライコネンの左前輪がタッチ、ハミルトンがコースアウトしたのだ。
ハミルトンはほとんど最後尾まで後退し、ライコネンもレッドブルの2台に先行を許してしまった。スチュワードの審議によってライコネンには10秒ペナルティが科せられたが、何より幸いだったのは2台ともマシンにダメージを負わなかったこと。(直後には「リヤが壊れた」と訴えていたハミルトンも、レース後には目視でダメージがなかったことを確認した)。
ハミルトンはここから“挽回あるのみ”のレースを戦うことになったが、注目すべきはトップに立ったベッテルが2番手ボッタスに対してリードを築く一方、ライコネンもまた、接触による遅れを取り戻すべく、1周目のターン8からダニエル・リカルドのアウトに並び、高速のコプスでもアクセル全開でレッドブルを完全に抑え切ったことだ。
その後、3番手マックス・フェルスタッペンに迫りながらも第1スティントでは抜き切れなかった状況をライコネンが説明した。
「レースの序盤でも終盤でもレッドブルと戦ったけれど、彼らの後ろではついていくのが大変。他のどのマシンとも違う」
「メルセデスについて行くのは比較的簡単だ。少なくとも、僕のマシンに関しては」
フェラーリが強気で臨めた理由は、ここでも確認された。
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5/24(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
5/25(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
5/26(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 169 |
2位 | シャルル・ルクレール | 138 |
3位 | ランド・ノリス | 113 |
4位 | カルロス・サインツ | 108 |
5位 | セルジオ・ペレス | 107 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 71 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 54 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 42 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 33 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 276 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 252 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 184 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 96 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 44 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 24 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |