日曜日の上海は、朝から冷たい雨が降り続く生憎の空模様。しかし、総合力で戦いたいマクラーレン・ホンダにとって、これは恵みの雨となるはずだった。
アントニオ・ジョビナッツィのギヤボックス交換によるグリッド降格ペナルティで1つ上がって15番手からスタートしたストフェル・バンドーン。予選順位と同じ13番手からスタートしたフェルナンド・アロンソ。雨雲が徐々にサーキットの上空から離れていく中、午後2時に開始された決勝レースは、20台中19台が雨用と晴れ用の中間となるインターミディエイトタイヤを装着してスタートした。
路面が半乾きで滑りやすい難しいコンディションの中、インターミディエイトタイヤを履いてスタートした2台のマクラーレン・ホンダは好ダッシュを決めて、スタート直後のセクター1通過時にはアロンソが9番手、バンドーンも13番手とそれぞれポジションを上げていた。
ところが、バンドーンはその直後に他車と接触して16番手に後退。さらに17周目に突然、パワーがなくなって、緊急ピットイン。「燃料系のトラブルだと思う」というバンドーンの中国GPはここで終了した。
これでアロンソ1台だけとなったマクラーレン・ホンダは、2周目のバーチャル・セーフティカー(VSC)が出されたタイミングでアロンソをピットインさせて、インターミディエイトからドライタイヤに交換した。この戦略が功を奏し、その後セーフティーカーが出されたタイミングで前を走るドライバーがピットインすると、6番手浮上していた。
その後、カルロス・サインツJr.とバルテリ・ボッタスにオーバーテイクを許したアロンソだが、レース中盤までは8番手を走行。入賞は確実だと思われた。ところが、ここでアロンソの左側のドライブシャフトにトラブルが発生。コース脇にマシンを止めて、リタイアとなった。