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【F1第7戦カナダGPの焦点】理不尽に勝利を取り上げられたベッテル。あまりに定点的で杓子定規だったFIAの裁定

2019年6月11日

 予選では、フェラーリのストレート速度が低速コーナーのハンデを埋め、ベッテルはシーズン初のポールポジションを獲得した。レースペースではメルセデス有利が予想されたものの、スタートで首位を守れば乱気流に弱いメルセデスは抑えられるはずだった。例年より暑いモントリオールではすべてが過熱しやすく、気候もフェラーリに味方する。

「レースペースではメルセデスの方が速かった。でも、僕らにはポジションを守ることが可能だったと思う」と、ベッテルは振り返った。

 課題は、ハミルトンをDRS圏内まで近づけないこと──。2本のストレートのDRS検知ポイントはターン9出口の先にあるが、フリー走行でウォールにタッチしたハミルトンはここで無理せず慎重に走っていた。しかしハードタイヤに交換した後、ベッテルより0.5秒速いペースで走り始めたハミルトンは4秒まで開いていたベッテルとの間隔を一気に詰め、40周目にはフェラーリのDRS圏内まで迫った。リカルドが渾身のディフェンスでボッタスの攻撃に耐えていた頃、ハミルトンもまたベッテルへの攻撃を開始していたのだ。

 ふたりのドライバーともハードは1セットしか持たなかったフェラーリでは、フリー走行でハードを試すことがないままレースに挑んだ。しかしメルセデスではボッタスがFP2でハードのロングランを行い、タイヤの性能低下が起こらないマシンバランスを見出していた。

 第2スティントのベッテルは、第1スティント以上に追い詰められた。しかし、モントリオールでさえ、トップチーム同士の戦いでは前を走ることに優位性がある。フェラーリは「エンジンモード1」──パワー優先のモードの使用をベッテルに許し、メルセデスをDRS圏外まで引き離すよう指示していた。守るフェラーリと、攻めるメルセデスの構図が明確になった。しかしハミルトンにも余裕はなく、ヘアピンでは何度も右前輪をロックさせる様子がリプレイされた。

 シーズン初の、緊迫したトップ争い。そのプレッシャーに圧倒されたのか、48周目のターン3でミスしたベッテルがグリーンを横切り、ターン4をショートカットするかたちでコースに戻った。ライバルのミスを誘おうと攻め続けていたハミルトンは「OK、チャンスが来た」と思ったと振り返る。

XPB Images

 左にコースオフしたフェラーリに対して、通常のレーシングラインは右。最終シケイン出口と並ぶモントリオールの“魔のコーナー”で、ハミルトンはベッテルの右、ウォールすれすれのラインでフェラーリをパスしようと飛び込んだ。ところがグリーンからコースに戻ってきたベッテルは、ハミルトンの存在など意に介さないふうに、右側のスペースを占めてきた──。





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