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【レースの焦点】“同一周回のポジション争い”と“1ラップの間隔がある場合”を混同していたオコン/F1第20戦ブラジルGP

2018年11月14日

 11番グリッドからスタートしたリカルドは、マーカス・エリクソン、ピエール・ガスリ―、ロマン・グロージャン、シャルル・ルクレールを次々にパス。5周目にはベッテルの後ろ6番手まで挽回し、前方のマシンのピットインとともにさらにポジションを上げ、35周目にチームメイトがタイヤ交換した時点でトップに立った。見事なのは、集団の中で走りながら巧みにタイヤを傷めない走法。27周目に前のベッテルがピットインすると、その時点でのファステストラップを(30周走ったスーパーソフトで)記録した。

XPB Images

 リカルドの技がさらに光ったのは、39周目にソフトに交換した後の、トップチームのドライバーたちとの攻防だ。46周目のターン1でアウトからベッテルに挑んだレッドブルは、フェラーリとサイド・バイ・サイドで走りながらターン2のクリッピングポイントを確保。対するベッテルもしたたかにターン2でDRSの権利を得て、バックストレートでレッドブルの真後ろにつけて攻撃に転じ、アウトに並び……。しかしターン4のブレーキング競争ではイン側のリカルドが完璧に制動し、わずかにフロントをロックさせたベッテルは身を退くしかなかった。

 次のターゲットは4番手のバルテリ・ボッタス。徹底的にリヤタイヤを労わる走法のボッタスは、コーナーの立ち上がりよりもその先でパワフルなエンジンモードを使って外周区間で差を広げ、10周にわたってレッドブルのDRS攻撃をしのいだ。リカルドがようやく追いついたのは59周目──。コントロールラインでは0.37秒の差があったが、ターン1手前ぎりぎりまでメルセデスのスリップストリームを利用し、インに入った瞬間にブレーキングした様子はレッドブルのリヤウイングが閉じる様子からも分かった。

 この時点で3番手のライコネンまでは3秒差。残り10周、ベストラップを記録しながらリカルドの最後の攻撃が始まった。最後の6周、フェラーリとの間隔は0.5秒。しかしディフェンスしているとさえ思わせないライコネンの防御は完璧、フェラーリのタイヤも健全で、シーズン2勝を誇るリカルドの“表彰台への夢”は叶わなかった。

 ハミルトンのエンジンがオーバーヒートして壊れる寸前だった、ベッテルはフォーメーションラップからセンサーのトラブルを抱えていた──。苛酷な現実が知らされたのはレース後のこと。

 それでも、目の前のレースをレースそのものとして楽しませてくれたレッドブルのふたりには、祝福しかない。

「もうネガティブなインタビューはしたくない──」。僅差で表彰台を逃がした落胆を正直に口にしながらも「驚くほど速かった」マシン、「リスペクトを持って挑んだ」オーバーテイクを明るい要素として挙げるリカルドに拍手。最終戦アブダビGPでは、表彰台で彼の笑顔を見たいと心から思う。

(Masako Imamiya)





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