F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

Topic:「史上最悪のルール変更」予選フォーマット決定の裏事情

2016年3月19日

 しらけきって、シーンと静まり返るグランドスタンド。1台も通過しないフィニッシュラインに打ち振られるチェッカーフラッグ。これほど何も起きず、先が読めてしまい、つまらない予選が、かつてあっただろうか。セッション後のトップ3会見に出席したルイス・ハミルトンは「最初からこうなるのはわかっていた」と皮肉な笑顔を浮かべながら言及。早々にコクピットを降り、会見にはジーンズに着替えて出てきたセバスチャン・ベッテルも「冬のバルセロナテストで、絶対にやめたほうがいいと僕らは言っていたのにね」と、不満を隠さなかった。

 それだけ事前に危惧する声がありながら、なぜ新予選フォーマットが通ってしまったのか。ニキ・ラウダは決定までの内幕を英国スカイTVのインタビューで、ぶちまけている。F1興行のボス、バーニー・エクレストンが「予選トップ10のドライバーは翌日のレースをリバースグリッドでスタートする」ことを提案したことが発端だというのだ。みんな最初は冗談だろうと聞き流していたが、本人は大まじめに、そして強硬に主張し続けた。これはまずいとFIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングが、ドタバタとまとめた案が新予選方式だったというのだ。

 つまり、不備があることは最初からわかっていたが、バーニー案よりは「まし」ということで進められた。その後、バーニーも当案を了承したことから、もはや取り下げることもできずに進めることになったという。事実とすれば杜撰きわまりなく、F1の人気を左右しかねない重要な決断が、こんなふうに決められてしまったのかと唖然とする他ない。「史上最悪のルール変更だ」と非難するニキ・ラウダにしても、その席では賛成票を投じたのだから、責任は重い。

 いったい今後どうするつもりなのか。マクラーレン・ホンダのレースディレクター、エリック・ブーリエは「F1コミッションのメンバーにメールかファックスを送り、同意が得られれば、数日間で変更は可能だ」と、早急に予選方式を変える可能性を示唆。しかし、十分に満足の行く代替案が短期間のうちに提案できるのか、はなはだ疑問である。いまやF1の舵取りをする人たちは、完全に航路を見失ってしまっているようである。

Text : Kunio Shibata




レース

5/24(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
5/25(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
5/26(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※モナコGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン169
2位シャルル・ルクレール138
3位ランド・ノリス113
4位カルロス・サインツ108
5位セルジオ・ペレス107
6位オスカー・ピアストリ71
7位ジョージ・ラッセル54
8位ルイス・ハミルトン42
9位フェルナンド・アロンソ33
10位角田裕毅19

チームランキング

※モナコGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング276
2位スクーデリア・フェラーリ252
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム184
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム96
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム44
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム24
7位マネーグラム・ハースF1チーム7
8位ウイリアムズ・レーシング2
9位BWTアルピーヌF1チーム2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
第10戦スペインGP 6/23
第11戦オーストリアGP 6/30
第12戦イギリスGP 7/7
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.5 第5戦中国GP & 第6戦マイアミGP