F1モナコGPは金曜日の休息日を挟み、土曜午前のフリー走行で再開。2回に分かれたセッションの1回目、2回目ともフェラーリのミハエル・シューマッハーがトップタイムをマークした。佐藤琢磨は3番手タイムを叩き出している。
午前9時から行われた1回目のセッションの天候は晴れ、気温20度、路面温度22度、湿度71%というコンディション。
上位陣がなかなか走り出さない中、開始15分にミナルディのジャンマリア・ブルーニがカジノ立ち上がりで左前輪をガードレールにヒットし、ミラボー過ぎでストップ。
木曜のフリー走行でトラブルに見舞われたウイリアムズのラルフ・シューマッハーはエンジンを交換したために、予選で10位降格が決定。同じく木曜にエンジンから失火したジャガーのマーク・ウエーバーはエンジンを交換せず修復して土曜フリー走行に臨んでいる。そのウエーバーが開始20分の時点で1分18秒555でトップ。とはいえこの時点で出走は14台。フェラーリ勢はまだ走行していない。
まずウエーバーのタイムを破ったのは、佐藤琢磨。開始27分に1分18秒128でトップに浮上。しかしすぐにその1分後、ラルフ・シューマッハー、ファン−パブロ・モントーヤのウイリアムズ勢が1分17秒台を叩き出す。さらにその直後にはルノーのフェルナンド・アロンソが1分16秒665でトップへ。
セッションも半分以上過ぎた段階でコースインしてきたフェラーリ勢は、開始30分にミハエル・シューマッハーが1分16秒131であっさりとトップへ。チームメイトのルーベンス・バリチェロが0.1秒遅れの2位に続く。
セッション開始35分、ザウバーのフェリペ・マッサがプール前でスピン。軽くバリアにマシンのリヤが当たるも、なんとか再走。しかし、そのままピットに戻りマッサはこのセッションはノータイムに終わる。その直後、BARホンダのジェンソン・バトンがシューマッハーの0.2秒遅れの3位に入ってきた。
トップに立っているミハエル・シューマッハーは、終了3分前に1分15秒787でさらにタイムを縮める。次周には1分15秒751に。バリチェロも終了時刻にシューマッハーの0.019秒落ちで2位を盤石のものに。
9時45分、チェッカー。フェラーリがワンツーで1回目のセッションを終える。3番手は1分16秒273でウエーバー。フェラーリの2台を除けば、3番手ウエーバーから12番手ジャンカルロ・フィジケラまでが1秒以内に入る大接戦だ。
10時15分から行われた土曜日2回目のセッションは気温22度、路面温度25度、湿度65%。
序盤は各車が1分16秒台あたりでの攻防となった。開始25分時点でラルフ・シューマッハーが1分16秒115でトップ。9位マッサまでが1秒以内にひしめいている。
1回目のセッションで回復していたかに見えたジャガーのウエーバーだが2回目開始から12分、エンジンから再度炎が上がり、ウエーバーはマシンを降りた。
セッション開始18分、アロンソが1分14秒825でトップに浮上。2位にミハエル・シューマッハー、3位にキミ・ライコネンが続く。しかしその3分後、ルノーのチームメイト、ヤルノ・トゥルーリがアロンソより0.8秒も速い1分14秒016でトップに立つ。
開始28分、クルサードがトゥルーリの0.6秒遅れの2位に。佐藤琢磨は高速コーナーのアンダーステアが治らず、10位近辺に喘いでいる。
その2分後、ここまでなかなか調子の上がらないモントーヤが、最終コーナーを真っ直ぐ行ってフロントをヒット。フロントウイングが脱落するもなんとか走り出す。モントーヤはピットで修復を終え、最終的には5番手タイムでセッションを終えている。
セッションも残り10分を切った時点で、佐藤琢磨が新品タイヤで90%のアタック。トゥルーリに1000分の4秒差の2位にジャンプ! 3段上げたフロント・ウイングを1段下げている。
ここまで全てのセッションでトップタイムをマークしているミハエル・シューマッハーは、残り6分で1分14秒014でトップに浮上! 2位トゥルーリより1000分の2秒速いタイムだ。
そして11時ジャストにチェッカー。終了直前、何台かのマシンがグリッド・スタートの練習を行う場面も見られた。トップはミハエル・シューマッハー、2番手にトゥルーリ、3番手に佐藤琢磨という結果となった。