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【レースの焦点】セクター3を攻略し、ハミルトンを打ち破った“寡黙な努力家”ボッタス/F1アブダビGP

2017年11月28日

 FP2でセクター3の改善が必要だと悟ったボッタスは、金曜の夜にも全力を捧げた。路面温度の高いFP3は使い物にならないけれど、そこからスライドして路面温度が低下していく予選に最適なセットアップを探り当てた。

 予選Q2ではハミルトンがトップタイムを記録したが、2回目のアタックでハミルトンに迫ったボッタスの鍵はセクター3。そこで速さを伸ばして、Q3ではハミルトンを打ち破った。

 アブダビのセクター3はドライバーにとって面白くない区間であると同時に、予選ではタイヤをうまく作動させることが最も難しい。38秒以上も費やす低速区間は重要で、グリッドはセクター3の区間タイムとほぼ同じ順になる。

 レースでは果敢なアタックを見せたハミルトンも、「バルテリのミスを待つしかなかった」と認めた。ハミルトンに迫られても「レースをコントロールしていた」と、ボッタスは胸を張る。

 30周目のターン17では追いかけるハミルトンが右フロントをロック、48周目のターン5ではボッタスが左フロントをロックしたが、ふたりがお互いに認めるのは、チームメイトの1度だけの小さなミス。性能が近似する2台のマシンでは、予選の勝敗がレースの勝敗だった。

Sutton Images

 予選7位、ダニエル・リカルドのリタイアによって6位入賞を果たしたニコ・ヒュルケンベルグもこのレースで大きな責務を担ったドライバーのひとり。

 ミューの低い路面が、ニコはもともと得意である。タイヤのウォームアップも巧い。弱点はレース中のタイヤ管理。あるいはタイヤに関するルノー・チームの知識不足にあるが、デグラデーションの小さいアブダビのコースでは中団チームのトップに立った。

 ただし、1周目のセルジオ・ペレスとの攻防においてヒュルケンベルグがコースを外れてアドバンテージを得たのは明らかで、チームがポジションを返すようヒュルケンベルグに指示しなかったことは不可解だ。

 チャーリー・ホワイティングがチームに通達したかどうかは不明。アブダビのコース特性を考えると5秒ペナルティは何の役にも立たず、フォース・インディアが憤慨するのも当然だ。何より気がかりなのは、ヒュルケンベルグが本来はアンフェアなドライバーではないという事実だ。

 シーズン中盤以降の進化は素晴らしく、ヒュルケンベルグの6位入賞によってコンストラクターズ選手権6位を得たのも祝福すべきことなのに、素直に喜べない現実が今のルノーにはある──。

 パワーユニットを酷使するのはワークスチームの自由だが、有償でカスタマーチームに供給するパワーユニットがそれ以上には壊れることはあり得ない。模範的なメルセデスの例を見れば、F1のような狭い世界でも守るべき“ビジネス”の基本と、示すべき誠意は明白だ。

 ヴィリシャチオンの技術者たちは、それが守れないような素人ではない。政治だけがF1だと勘違いし、コストパフォーマンスだけをカルロス・ゴーンに報告する“上層部”が問題なのだ。





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