モナコGP2日目の予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが今シーズン2度目のフロントロー、同GPでのチーム及び自己最上位となる2番グリッドを獲得。本人そしてチームにとってモナコ最上位ポジションからスタートすることとなった。佐藤琢磨は第1区間を最速のペースで走りながら、トンネル出口で痛恨のタイムロスを喫したこともあり、7番グリッドから明日の決勝レースに臨むこととなった。
モナコGP2日目、午前中に行われた2回目のフリー走行で、ニュータイヤを履いた佐藤が1分14秒020というタイムを叩き出した。昨年のポールタイムを1秒2以上しのぐ速さで、その時点で総合3番手タイム。しかもトップのM・シューマッハ(フェラーリ)との差は、僅か1000分の6秒。2番手J・トゥルーリ(ルノー)とは、1000分の4秒差という超接近戦。バトンは第2区間でタイムロスしたこともあり、ベストタイムはコンマ6秒落ちの6番手だったが、午後の予選では2人揃っての上位グリッド進出が期待された。
前戦5位入賞の佐藤が、開始10分後に1回目のアタックに出て行く。最初の区間でトップタイム、その後もミスなくまとめて、総合7番手とまずまずのスタートを切った。続いて8番手で出て行ったバトンは、中盤まで佐藤とほぼ同じペース。そして最終区間で最速タイムを叩き出して、1分14秒799。総合4番手のタイムを記録した。
午後2時からの2回目予選では、佐藤が最初の区間で最速タイムをマークし、ポールポジション獲得への期待が高まる。しかしトンネル出口のフルブレーキングでタイヤをロックさせてしまい、ここでコンマ5秒程度の遅れを取る。最終区間も速かっただけに、実に残念なタイムロスだった。とは言え1分14秒827で、暫定4番手タイム。
そしてセッション終盤、バトンが出て行く。最初の区間は佐藤に僅かコンマ1秒の遅れ。しかし中盤もミスを犯さず、最終区間も無難にまとめて、1分14秒396の暫定2番手タイムを記録。最後に出走のR・シューマッハ(ウィリアムズ)は、バトンを上回る2番手タイムを記録したものの、初日のフリー走行でエンジントラブルが発生。エンジンを交換したため、決勝レースのグリッドは10番手後退することが決まっており、バトンの2番グリッドからのスタートが決定した。
バトンは今シーズン2度目のフロントロー獲得となり、本人そしてチームにとってモナコ最上位ポジションからスタートすることとなった。最終的に予選を8番手タイムで終えた佐藤も、R・シューマッハがグリッドポジションを下げることで、ポジションアップ。7番グリッドから明日の決勝レースに臨む。ポールポジションは、J・トゥルーリ。デビュー以来119戦目での初ポール獲得となった。
中本修平 エンジニアリング・ディレクター
「モナコではフロントローからスタートすることがとても大事なので、今日のジェンソンのラップには満足しています。琢磨は残念でしたけれども、まだ十分戦える位置からのスタートですので、ポイント獲得をめざして頑張ってくれると思います。ここのグランプリは、いつもエキサイティングな展開になりますから、明日のレースを楽しみにしています」