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F1アブダビGP技術解説(1)アストンマーティンが先鞭をつけたリヤウイングデザインとその狙い
2023年12月12日
2023年F1最終戦アブダビGPで、アストンマーティンが新しいリヤウイングを投入した。実は今季、ほぼ全チームが導入した新コンセプトのリヤウイングは、アストンマーティンが先鞭をつけたものだった。このデザインの効果と、アストンマーティンが最終戦にさらにアップデートを施した意図について、F1i.comの技術分野担当ニコラス・カルペンティエルが分析、マシン細部の画像も紹介する。
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■アストンマーティンがトレンドを作ったリヤウイングのデザイン
アストンマーティンはすでに数レース前から、リヤウイングの改良を予定していた。しかし導入自体は、最終戦までずれ込んだ。今回はリヤウイングに加えて、ビームウイングにも形状変更が加えられている。その撓み具合を確認するために、上の写真にあるようにエンジンカウルに特別にカメラも設置された。
アストンマーティンがアルピーヌとほぼ同時に構想した新コンセプトのリヤウイングは、今ではほぼ全チームに採用されている。 今シーズンの主要な技術革新のひとつであるこの進化の年表を、たどってみよう。
■初期型はモナコで導入された
すべてはモナコで始まった。アストンマーティンとアルピーヌが、リヤウイングの上部フラップとエンドプレートの接合部に、斬新なデザインを施したのだ(上の写真、黄色矢印参照)。
上部フラップとエンドプレートの交差点でかなり強力な渦が生成される現象は、湿気の多い天候でお馴染みだと思う。
「ウイングの頂点付近では、確かにかなりの抵抗が生まれる」と、ある空力エンジニアは説明する。「この渦は、多くのダウンフォースを生むことなく、多くのドラッグをもたらすのだ」
これらの渦は、乱流をも引き起こし、後続車のオーバーテイクを妨害する。2022年に改定された技術規則で、リヤウイングに特殊な形状が採用されたのはこのためだった。
リヤウイングは基本的にメインプレーンと、DRSによって作動可動なフラップの2枚で構成されている。 しかし2022年以降は翼端板の上部が切断された(上の黄色の線を参照) 。その目的は後続車への影響を最小限に抑えるために、ウイングによって生成される渦をできるだけ高い方向に向けることだった。
しかしこの形状は、空力の観点からは決して理想的ではない。そのため各チームはこの制約を回避しようと、レギュレーションの抜け穴探しに必死になった。昨年、アストンマーティンはすでに新しいリヤウイングを発表していたが、そのデザインは2023年になって禁止された。そのためモナコでは、リヤウイングによる抵抗を減らすために、メインプレーンと翼端板を分離させるという別のトリックを見つけた。奇妙な偶然だが、アルピーヌも同じ考えを持ってモナコ公国にやって来たのだった。
■ライバルチームが模倣
2カ月後、このデザインはアルファタウリとメルセデスに採用され、ハンガリーGPで搭載された(上の黄色矢印参照)。
アルファタウリの解釈はより過激で、翼端板はメインフラップからほぼ完全に切り離された。一方メルセデスでは金属部分が下部に取り付けられ、ウイングのふたつの要素を支えるフレームとなっている。
その後、ベルギーGPでフェラーリ、オランダGPでマクラーレンがこのコンセプトをコピーし、上部フラップを横方向に拡張できるようにした。さらにフラップの端で渦が形成される方法も変更している。 その目的は、多くのダウンフォースを生成するリヤウイングから、極力抵抗を減らすことだった。
(第2回に続く)
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 268 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 212 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 154 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 79 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 44 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 20 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 1 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |