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勝者ハミルトン「波乱のなか完走するため思慮深くあるよう心がけた。マックスは限界を超えてしまっている」/F1第21戦
2021年12月6日
2021年F1サウジアラビアGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは波乱の展開を乗り越えて優勝を飾った。ファステストラップも記録したことで、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と同点に追いつき、次戦最終戦に臨む。
ハミルトンはポールポジションからトップの位置を守り、チームメイトのバルテリ・ボッタスが2番手を走行、順調に序盤を進めた。10周目にバーチャルセーフティカーが出動した際、メルセデス2台はタイヤ交換を行うが、フェルスタッペンがステイアウトしたことで、ハミルトンとボッタスは2、3番手に後退、しかもその数周後に赤旗が出てしまった。
フェルスタッペンは赤旗中にタイヤ交換を済ませたうえに、首位をキープ。ハミルトンは劣勢に立たされる。ハミルトンはリスタートをうまく決め、フェルスタッペンをかわそうとするも、フェルスタッペンはターン1でいったんコースオフして首位を守った。コースに復帰するフェルスタッペンをよけたハミルトンはエステバン・オコン(アルピーヌ)にもかわされ、3番手に。そこに他のアクシデントが発生して赤旗中断となってしまう。
リスタートのグリッドは、コース外でアドバンテージを得たフェルスタッペンが3番手に下げられ、ハミルトンがオコンに続く2番グリッドとなるが、ミディアムタイヤのフェルスタッペンがリスタートで一気にトップに躍り出て、ハードタイヤのハミルトンは2番手で追う展開になった。
何度かバーチャルセーフティカーにはばまれながらもハミルトンはフェルスタッペンを追い詰めていき、36周目のターン1で抜きにかかるが、フェルスタッペンは再びコース外を使ってリードを守った。ポジションを譲るようチームから指示を受けたフェルスタッペンは、42周目、ターン27で急ブレーキをかけた。ハミルトンは、相手が譲る意思を持っていることを知らなかったため、避け切れずに追突してしまう。
ハミルトンはウイングにダメージを負ったが、幸い続行することができ、43周目にオーバーテイク、そこからフェルスタッペンをぐんぐん引き離し、トップでチェッカーを受けた。フェルスタッペンにはコース外を走ることをアドバンテージにしたことで5秒ペナルティ、クラッシュを引き起こしたことで10秒ペナルティがそれぞれ科された。
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム) 決勝=1位
1番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード(50周)
長年レースをしているが、今日のレースは信じられないほどきつかった。できる限り思慮深く、できる限りタフに行動しようと努めた。長年のレース経験を使って、マシンをコース上にとどめ、クリーンな状況を保つため、分別を持ってレースをしようとした。
難しいことだったが、チーム一丸となって耐え抜いた。シーズン後半、さまざまな出来事が僕たちに襲い掛かった。このチームのメンバー全員をただただ誇りに思う。そして、今週末見に来てくれた観客の皆さんにも感謝する。ここに来ることができてよかった。
今週末、僕たちは自分たちの状況下で最高の仕事をした。バルテリは素晴らしい仕事をしてチームのために大量のポイントを持ち帰ってくれた。この結果は、ファクトリーで働く全員のものだ。
本当にすごいイベントだった。とても歓迎してもらえたし、人々は親切で、トラックも素晴らしかった。身体的にも精神的にも難しいが、走るのが楽しいし、これ以上は望めないコースだ。さあ、次のレースも頑張ろう。
(レース後の記者会見で語り)28年のキャリアのなかで大勢のドライバーたちとレースをしてきた。いろいろな個性のドライバーたちと出会ったが、トップドライバーのなかにも一部限界を超えてしまっている人間がいる。ルールを適用しないのか、ルールのことを考えないような人たちだ。
(マックスは)間違いなく限界を超えてしまっている。これまで彼と走るなかで何度も何度も接触を避けてきた。そうすることにしている。だって戦いをその日で終わらせたくはないからね。
今日、彼は僕に対してブレーキテストをした。最終コーナーに向けてDRSを得て、ターン1に向けて僕を再度抜き返そうとしていたんだ。そうしてあのクラッシュが起こった。フロントウイングを失ったかと思ったよ。
(フェルスタッペンがポジションを返すつもりだったことについて)僕には伝わっていなかった。だから何が起きているのか分からなかったんだ。とても混乱したよ。彼は突然減速したんだ。激しくブレーキを踏んだから、危うく完全に彼のリヤに乗り上げそうになった。そうしたらふたりとも終わりだったよ。彼にとっては、ふたりともフィニッシュできなくてもかまわないのかもしれないが、僕は揃って完走するべきだと思っている。
(DRSを利用する)戦術だったのだろうが、ヘビーブレーキングをしたことが一番よくなかった。
(autosport web)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 362 |
2位 | ランド・ノリス | 315 |
3位 | シャルル・ルクレール | 291 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 251 |
5位 | カルロス・サインツ | 240 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 189 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 177 |
8位 | セルジオ・ペレス | 150 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 31 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 566 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 537 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 512 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 366 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 46 |
7位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 36 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 14 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |