ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)

【】ウイリアムズF1の2020年型シャシーがクラッシュテストに合格「プレシーズンテストに間に合う」と自信

1月17日

 ウイリアムズは、2020年シーズンに向けた準備作業において最初の大きな節目を超えた。2020年型のシャシーがFIAのクラッシュテストをすべて通過したのだ。しかもその多くは一発合格だった。

 これは2019年の状況とは対照的だ。ウイリアムズは2019年型マシン『FW42』の開発中に相次いだトラブルに悩まされ、結果的にバルセロナのカタロニア・サーキットで行われたプレシーズンテストにマシンが間に合わずに、チームは最初の数日を欠場せざるを得なくなったのだ。

「成功の兆しを初めて感じたのは、クラッシュテストにすべて合格したときでした」と、副チーム代表のクレア・ウイリアムズは語った。

「そのほとんどは1度目の挑戦で合格でした。2019年は不合格が多くて、6度目でも通らなかったテストがあったくらいですからね! (2020年は)開発中に何かがうまくいかなかった場合のバックアップの対応に相当の時間を充てられるように、計画を立てていました」

「2019年シーズンは開幕時点でライバルチームからあまりにも大きく離されていたために、ウイリアムズとしては最後まで遅れを取り戻せない悪い状況に陥っていました」

「(クラッシュテストに不合格となって)チームの作業に対するプレッシャーはさらに強まりました。マシンを仕上げることに頭を使うのではなく、クラッシュテストへの対応に追われてしまったのです。だから(これほど早くクラッシュテストに合格したことは)オフシーズンを通して作業を続けてきた私たちにとって良い節目になりました」

 クレアは、悲惨な結果に終わった2019年の轍を踏まないことを目標に置いて見直したチームの作業方法について、月曜日にイスラエルのテルアビブで行われたメディア向けイベントで次のように述べた。

「オフシーズンの作業目標はとても厳しいレベルに設定しました。特に空力まわり、それからパフォーマンスの増強、さらにメカニカル上の課題についても取り組んできました」

「これまで作業は順調に進んでいます。もちろん、現時点での主なターゲットは(プレシーズン)テストにマシンを間に合わせることです。グリーンライトに変わったら走れるようにしておくのです」

■「早期の状況改善がなければ首脳陣は交代」と主張

 彼女は「(テストに)間に合うという絶対的な自信があります」と主張したものの、周囲で高まる期待については以下のように意見を表明した。

「私は常々、これは長い旅になると言ってきました。2019年から始まったその旅において、(2019年末には)新たな芽も見えてきました」

「しかし、これからシーズンを通してやるべきことは非常に多いです。自分たちが今どのあたりにいるのか(を正しく知るために)は、2月の合同テストまで待ってみなければなりません」

「私たちは進歩しなければなりませんし、できると確信していますが、どのあたりまでかは何とも言えません。ライバルたちの状況がまだつかめていないからです」

 クレアを含む首脳陣に大きなプレッシャーがかかっているのは明らかだ。『Sky Sports』のマーティン・ブランドルらは、早期の改善が見られないかぎり、チーム上層部を入れ替えるときが近付いたとみている。

「私なら、クレアには本社に戻ってより上級職に就いてもらうよう要請するだろう」と、ブランドルは『Motor Sport Magazine』に語った。

「(マクラーレンのマネージングディレクターである)アンドレアス・ザイドルのような人間を現場に入れて、全権を与えるべきだ。F1の成功とは明日についてのことであって、昨日のことではない」


この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)