2015.12.30

記憶に残る無線セレクション2015前編「イヤだよ」


燃費セーブを指示されて「イヤだよ」と2回言ったフェルナンド・アロンソ
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(c)XPB Images
 ドライバーとチームが無線で交わした会話から、2015年のF1グランプリを振り返る年末スペシャル企画。今シーズンを象徴する言葉、日常生活でも使ってみたい言葉など、記憶に残った言葉を選び抜き、時系列で前編からプレイバック。

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【第2戦マレーシアGP】セバスチャン・ベッテル ← 「フェラーリ・イズ・バック! ファンタスティコ! グランデ・セブ!」

 開幕戦オーストラリアで、フェラーリ加入初戦にして3位表彰台。そして2戦目のマレーシアではメルセデス勢を抑えて優勝を挙げたベッテル。フェラーリにとっては2013年スペインGP、ベッテル自身にとっても2013年ブラジルGP以来の勝利だった。チームからの祝福の無線に対して、ベッテルは「イエ───! みんなありがとう! フォルツァ・フェラーリ!」とハイテンションで応答。このレースでルイス・ハミルトンはプライムタイヤを履かされて「これは間違ったタイヤだ!」と叫び、ニコ・ロズベルグには「すべてを出し尽くせ。ターゲットは2位フィニッシュだ。コース上でベッテルを抜く必要がある」と指示が飛んだが、ともにベッテル逆転は果たせなかった。なお、ベッテルはマレーシアGPを2015年のベストレースに挙げている。

【第5戦スペインGP】ルイス・ハミルトン → 「不可能だ。別の解決策が必要だ」

 スタートで出遅れてベッテルに抜かれたハミルトンは、ピットストップでもアウトラップでトラフィックに引っかかり逆転できず。チームからは「ベッテルにアタックしてコース上で抜け」との無線が入ったが、ハミルトンは「無理」と答えた。さらに「すでにプランBだ。コース上で抜くしかない」と答えるメルセデス陣営。シーズン終盤、ロズベルグとの攻防で、たびたび「違う戦略」を要求したハミルトン。スペインは、それを予感させる展開となった。ハミルトンは2回目のピットストップでアンダーカットに成功したものの、首位ロズベルグとの差は22秒。「どのくらいのペースで走れば追いつける?」と血気盛んに問いかけるハミルトンに対して、レースエンジニアのピーター・ボニントンは「残り周回数では不可能だ。2位が最適」と冷静に「不可能」返し……。それでもハミルトンは「不可能なんてないんだ!」と、あきらめない姿勢を見せたが、ボニントンの「我々はしっかりと結果を手にしていく必要がある」という言葉を受けて、ロズベルグのシーズン初優勝を受け入れるしかなかった。

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