【】ホンダ田辺TD「PUセッティング最適化をスムーズに進めた」ガスリー車炎上による損傷度合いも分析【F1第12戦金曜】
10月24日
2020年F1ポルトガルGPの金曜プラクティスがドライコンディションの下で行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはフリー走行1=3番手/2=2番手、アレクサンダー・アルボンはフリー走行1=5番手/2=10番手だった。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトはフリー走行1=13番手/2=17番手、ピエール・ガスリーはフリー走行1=10番手/2=7番手という結果だった。
今回、FP2の序盤30分はピレリの2021年用プロトタイプタイヤのテストにあてられ、残り60分で通常の作業が行われた。
フェルスタッペンはFP1では1分19秒191、FP2では1分18秒535、アルボンはFP1では1分19秒365、FP2では1分19秒643、クビアトはFP1では1分20秒278、FP2では1分20秒729、ガスリーはFP1では1分20秒124、FP2では1分19秒178を、それぞれ記録した。
F1初開催のアルガルベで、ターン1、4、15で厳しくトラックリミットが取り締まられており、初日金曜には合計125の違反が取られ、レッドブルとアルファタウリのドライバーたちを含む全ドライバーがそれぞれいくつかのタイムを抹消されている。
ガスリーはFP1終盤にタイヤのスローパンクチャーに見舞われた。FP2ではマシンにトラブルが発生してコース脇でストップ、後方から炎が上がり、セッションが赤旗中断となった。このトラブルについてホンダは「炎上箇所の確認とともに原因の特定に取り掛かり、同時にパワーユニット(PU)の損傷度合いについても分析を行います」と述べている。アルファタウリは「マシンがシャットダウンし、その後出火した。これから調査を行う」と説明している。
また、FP2でフェルスタッペンがランス・ストロール(レーシングポイント)をターン1で追い越そうとして接触、フェルスタッペンはピットに戻れたものの、ストロールはその場でストップした。スチュワードはこの一件を審議した結果、どちらかにすべてあるいは大部分の責任があるわけではないと判断し、ペナルティは科さなかった。
■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
F1初開催となったアルガルベ・インターナショナル・サーキットでの走行初日は、2回のプラクティスセッションを通して車体・PUともにセッティングの最適化を進めていきました。
PUとしては、事前のシミュレーションをベースにP1、P2で走行した実データを元に改善を進めました。明日の予選、レースに向けて、今晩データを解析して準備を進めます。ムジェロやニュルブルクリンクでの経験が生き、最適化がスムーズに進むようになり、さらに細かいところの詰めに時間を割くことができるようになってきています。
FP2の中盤に発生したガスリー選手のトラブルについては、電源がシャットダウンしたことが起因となっていたことは確認しています。マシンがガレージに戻ってくるのを待ち、何が起こっていたのかの確認と、原因の特定を進めていきます。マシンが大きく燃えてしまいましたが、まずはガスリー選手に怪我などがなかったことは幸いだと感じています。
(autosport web)
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