【】オーストリアGPの最新宿泊事情

6月20日

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 オーストリアGPが行なわれるレッドブルリンクは、オーストリアの山間にあるため宿泊施設が少なく、F1関係者もファンも苦労しています。

 サーキットのバックストレートの上には小さなロッジを改装した高級ホテルがいくつかあり、ドライバーや首脳陣たちはこうしたところに宿泊しますが、サーキット周辺にはホテルと呼べるような施設はほとんどなく、ペンションや民宿のような小さな宿泊施設が点在するばかり。昨年からサーキット所有者であるレッドブルが資金援助をして、不要になった場合には買い取るという保証までつけてホテルの建設推進を図りましたが、それでも周辺地域では賄いきれず、VIPなどはクルマで約1時間のところにある最寄りの大都市、グラーツに宿泊するケースが多いようです。

 ウイリアムズのメカニックはサーキットからすぐそばのモーテルに宿泊していて、自転車で通っているスタッフもいるほど。しかしマクラーレンのメカニックはクルマで40分ほどの山間のペンションに宿泊しているなど、チームによって宿泊事情はかなり異なっているのが実状。GP2などサポートレースのドライバーやスタッフなどはさらにひどく、高い山を越えた先にあるさらに遠くの宿泊施設を利用しています。その一方では「ロータスが宿泊費を払えなくてキャンセルになったホテルに泊まっている。サーキットから10分ほど!」という関係者もいたりと、アクセスの良い周辺の宿泊施設は取り合いの状態です。

 宿泊事情の悪さから関係者にはあまり人気の高くないグランプリですが、サーキットの美しさは格別。そして、ドライバーの人気は意外と高いようです。ルイス・ハミルトンは次のように絶賛しています。

「前回のカナダは街中だしホテルのロビーには大勢の人がいてファンにも囲まれている。でもここは街から遠く離れていて景色も美しく、ノイズも少ない。僕は田舎育ちだから、こういう田舎の風景が大好きなんだ。ミハエル・シューマッハの頃のレースをテレビで見たり、テレビゲームで走っても一番好きなサーキットのひとつだったけど、実際に来てみても素晴らしいサーキットだ」