セバスチャン・ベッテルが生物多様性への意識を高めるためのプロジェクト『Buzzin’ Corner』を立ち上げ。現役F1ドライバー20人やF1のステファノ・ドメニカリCEOなどが参加した

【】F1 Topic:ベッテル「鈴鹿はこのプロジェクトを始めるのに最高の舞台」縁石も塗り替え生物多様性への意識を高める

9月21日

 セバスチャン・ベッテルが鈴鹿に帰ってきた。

 F1のワールドチャンピオンに4度輝き、惜しまれつつ昨年末にF1から引退したベッテルは現在、生物多様性への意識を高めるための活動を行っており、『Buzzin' Corner』キャンペーンを開始するために来日した。

 Buzzin' Cornerは鈴鹿サーキットの2コーナーの縁石をミツバチを思わせる黒と黄色に塗り替え、2コーナーのガードレールの内側に10個の昆虫ホテルを設置した。ミツバチ色にしたのは「ミツバチはだれもが知っている昆虫なので、昆虫のアンバサダーとして活躍してもらうことにした」とベッテルは説明する。

 また、昆虫ホテルとは昆虫が冬眠できる場所を提供するためのもので、10個設置したのは「僕だけでなく、全チームのドライバーとチーム代表が来ることで、F1界全体が生物多様性に取り組んでいることを強くアピールするため」だとベッテルは語った。

 なぜ、鈴鹿だったのか? ベッテルはこう答える。

「鈴鹿は僕が大好きなサーキットで、鈴鹿には大勢の仲間がいる。このプロジェクトを開始するには、最高の舞台だと考えたんだ」

 イベントには20人の現役F1ドライバーとチーム代表だけでなく、ベッテルのプロジェクトに賛同するリザーブドライバーやチーム関係者、そしてF1のステファノ・ドメニカリCEOも参加。ドメニカリによれば、「セブからアイデアを聞いて、その後、私から鈴鹿へそのアイデアを提案して実現した」ことを明かした。

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『Buzzin' Corner』に参加したF1のステファノ・ドメニカリCEO(写真左)と角田裕毅(アルファタウリ/写真右)

 ただし、「大好きな鈴鹿を訪れながら、レースをできないのはやっぱり寂しい」とも語り、こう続けた。

「でも、こうして2コーナーにやってきて、鈴鹿を間近で感じることができて、鈴鹿サーキットの方たちには本当に感謝している」

 昨年、土曜日の夜のベッテルのトークイベントで所属していたアストンマーティンのグリーンに染まった鈴鹿のグランドスタンド。今年は2コーナーが黒と黄色のミツバチ色に彩られている。

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『Buzzin' Corner』に参加する角田裕毅(アルファタウリ)

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『Buzzin' Corner』に参加するレッドブルのセルジオ・ペレス(写真奥)、クリスチャン・ホーナー代表(写真中央)、マックス・フェルスタッペン(写真手前)

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F1を引退したセバスチャン・ベッテルは環境保護や生物多様性への意識を高める活動をしており、その際『RACE WITHOUT TRACE』のロゴを使用。昨年は『SAVE THE BEE』のロゴが入ったTシャツも着用していた



(Masahiro Owari)