2020年F1第17戦アブダビGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

【】エディー・ジョーダン、契約交渉が難航していると報道されたハミルトンに“代わりはいる”と警告

1月19日

 元F1チーム代表のエディー・ジョーダンはルイス・ハミルトンに対し、現在行われているメルセデスとの契約交渉で強気に出過ぎないように警告し、世界チャンピオンであるハミルトンは、彼の代わりになるドライバーがいることを頭に入れておくべきだと語った。

 ハミルトンはトップチームのなかで、2021年シーズンに向けて契約更新を終えていない唯一のドライバーだ。彼のチームメイトのバルテリ・ボッタスはすでにもう1年の契約を締結している。

「どうやら当事者同士で条件に同意できていないようだ」と今週ジョーダンは『F1-insider.com』に語った。

「私が聞いたところでは、ルイスはメルセデスが用意している以上のものを求めているということだ。おそらくチームの収益に応じた報奨金や、メルセデス・グループで影響力のあるポジションについてのことだろう」

「もし私がダイムラーのボスだったら、彼にドアを指し示して言うだろう。我々の条件でレースに出るか、出て行くかのどちらかだとね」

 ジョーダンはまた、1994年にアイルトン・セナがイモラで死亡した際に、F1の元最高権威者であるバーニー・エクレストンが発した冷徹な言葉を思い起こした。

「バーニーは誰もと同じようにショックを受けて悲しんでいたが、最初に落ち着きを取り戻したのは彼だった。(彼は我々に言った)『泣き言を言うのはやめるんだ。どのドライバーにも代わりはいるものだ』とね。今、ルイスもこのことを知るべきだ」

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2020年F1第17戦アブダビGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 ジョーダンはまた、アストンマーティンがセルジオペレスの代わりに、フェラーリで散々な最終シーズンを送った4度の世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルと契約したことについても、物議を醸すような意見を述べた。

「私は彼をとても気に入っているが、アストンマーティンは彼と契約するという間違いを犯した」とジョーダンは主張した。

「フェラーリでルクレールと対抗したこの2年間は悲惨なものだった。彼がなぜそんなに酷く見えたのか訳が分からない。なにしろ彼は世界タイトルを4回勝ち獲っているのだ。だが私は彼が全盛期を過ぎていると考えている。とにかく私ならペレスを残しただろう」

セルジオ・ペレス(レーシングポイント)&セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
2020年F1第14戦トルコGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)&セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

 しかしジョーダンは、ベッテルが新チームメイトのランス・ストロールからプレッシャーを受けるとは予想していない。

「ランスはお楽しみ袋のようだ。中に何が入っているのかまったく分からない。彼は素晴らしい走行をするときもあるし、まるでダメなときもある。彼に一貫性があるとは決して言えない」

 なおジョーダンは、レッドブルがドライバーラインアップのゲームにおいては最大の勝者だと考えている。2021年のレッドブルには、メルセデスと競えるふたりのトップドライバーがいるのだ。

「ペレスは偉大なドライバーだ。特にレースにおいて、レッドブルの彼に対する期待を満たしてみせるだろう」

「彼はマックス(フェルスタッペン)に十分追いつけるし、メルセデスの2台にプレッシャーを与えることができる。前任者のアレクサンダー・アルボンには決してできなかったことだ」

セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
2020年F1第16戦サクヒールGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)

 ジョーダンは過激でしばしば議論を醸し出す予測をすることで知られているが、ほとんどの場合において、その予測は正しいことが分かる。彼はメルセデスにミハエル・シューマッハーが復帰することに最初に言及した関係者であり、最近では化学大手のイネオスがダイムラーとトト・ウォルフと同等の株式を取得することを予測した。

「私には100%信頼できる優れた情報源がある。そして私には常識がある」と、独占的なニュースをどこから得ているのかについて尋ねられたジョーダンはコメントした。

「私は今も業界に非常によく通じているのだ。とりわけバーニー・エクレストンとは定期的に電話で話をしている」


この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)