2020年F1第9戦トスカーナGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

ハミルトンがF1トスカーナGPで着用したTシャツは規則違反にあたる可能性も。FIAが調査へ

9月15日

 メルセデスのルイス・ハミルトンは、ムジェロ・サーキットで行われた2020年F1第9戦トスカーナGPの日曜日に着ていたTシャツがFIAの規則に違反する可能性があるとされている。

 トスカーナGPでは、ハミルトンは『ブレオナ・テイラーを殺した警官たちを逮捕せよ』と書かれた黒いTシャツを日曜日のレース前と表彰台上で着用していた。FIAの広報担当者によると、政治的な意志表示を公に行ったことで、ハミルトンについてFIAによる“調査”が行われているという。

 26歳で医療職に就いていた黒人女性のテイラーは、今年3月にケンタッキー州ルイビルにある彼女のアパートで、私服警官らによって射殺された。州の検事総長はテイラーの不法死亡について調査をしている。事件は、彼女のボーイフレンドのケネス・ウォーカーが、警官たちが侵入者だと思って発砲したことがきっかけとなり、警官たちが銃を撃ち返したことで起きた。

 この事件は米国内および世界各地における抗議行動に繋がり、銃撃に関与した警官の解雇と刑事責任の追求が求められている。

 今年のハミルトンは、『Black Lives Matter(黒人の命は大切)』と書かれたTシャツをF1のレース前の反人種差別セレモニーで着用するようになっていたが、今回彼が着用していたTシャツが、FIAの国際競技規範に抵触すると見なされると、処罰を受ける可能性があるという。

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2020年F1第9戦トスカーナGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が日曜日に着用していたTシャツの背中側には、ブレオナ・テイラーの顔写真とともに、“SAY HER NAME”とメッセージが掲げられている

 ハミルトンは日曜日のレース後の記者会見で、ブレオナ・テイラーのTシャツを着た決断について以下のように説明した。

「このTシャツを手に入れるのに長い時間がかかった。これを着て、人々が路上で殺されたり、間違えて入ってきた人間に自分の家で殺された人がいることに注意を向けたかった。そして殺した人間たちは今も自由の身でいるんだ」

「休んでいることはできない。意識を高め続けていかなければならないんだ。それと、(大坂)なおみは素晴らしいことをしている。彼女に大きな祝意を伝えたい。彼女は自身の環境において行ったことで、素晴らしいインスピレーションを与えた」

「この問題について前進を続けなければならない」

 メルセデスは月曜日、ソーシャルメディア上でハミルトンの主張を支持し、また彼のメッセージにはいかなる政治的意味も含まれていないと否定した。

「我々はF1に政治を持ち込んではいない。これは我々が強調し、意識を高めていく人権問題だ。そこには大きな違いがある」とメルセデスは述べている。


この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)