【】レッドブル・ホンダ密着:予選から流れが悪くなったフェルスタッペン、ホンダのホームレースでポテンシャルを発揮できず/F1日本GP日曜
10月14日
史上最強レベルの台風19号の接近に伴い、土曜日に予定されていたフリー走行3回目と予選を中止した2019年のF1第17戦日本GP。予選のみ日曜日の午前10時に順延し、2015年のアメリカGP以来の予選とレースを日曜日の一日で開催するワンデーイベントとして、日曜日は幕を開けた。
ホームレースとなる日本GPで、2006年以来の表彰台を目指すホンダ。オーバーテイクが難しい鈴鹿では、予選で2列目以上のポジションを獲得したかったが、マックス・フェルスタッペンは予選5番手に終わった。
チームメイトのアレクサンダー・アルボンもフェルスタッペンと同タイムの1分27秒851を記録したが、フェルスタッペンはQ3の1セット目のタイヤでマークしたのに対して、アルボンは2セット目でのタイヤだったため、レギュレーションにより、先にタイムを出したフェルスタッペンが5番手でアルボンは6番手となった。
これはすなわち、フェルスタッペンが、肝心の最後のアタックで納得のいくアタックができていなかったことを意味する。
日曜日の鈴鹿サーキットは前日の台風の豪雨により、走行ラインのラバーが流し落とされ、路面が完全にグリーンとなった。そのため、予選中に路面コンディションが急激に向上。
Q3の1回目から2回目にかけて、ポールポジションを獲得したセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はコンマ2秒、予選2番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)はコンマ3秒、予選3番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)はコンマ4秒、そして予選4番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)もコンマ5秒タイムアップしていただけでなく、チームメイトのアルボンもコンマ2秒自己ベストを更新していた。
ところが、フェルスタッペンはQ3の1回目が1分27秒914で、2回目が1分27秒851と0.063秒しかタイムが更新しなかった。いったい、何があったのか?
テクニカルディレクターのピエール・ワシェは次のように説明した。
「低速コーナーでアンダーステアを出してしまった」
鈴鹿にある低速コーナーは、ヘアピンとシケインの2つ。ヘアピンはセクター2にあり、シケインはセクター3。セクター1で区間3番手のスピードで通過していったフェルスタッペンだったが、セクター2とセクター3はいずれも6番手だった。
「われわれが施したセットアップ変更が、日曜日の鈴鹿に合っていなかったようだ」(ワシェ)
それでも、フェルスタッペンは約3時間後に開始されたレースではスタートを決め、1コーナーでは3番手まで浮上。しかし、直後の2コーナーでシャルル・ルクレール(フェラーリ)に弾き飛ばされ、スピンしながら、ランオフエリアへ。コースに復帰したものの、接触によってフェルスタッペンのマシンは大きなダメージを受けていたため、14周目にピットインし、そのままリタイアした。
「マックスはあのまま走っていれば、間違いなく表彰台争いはできていただけに、非常に残念。ホンダのホームレースで、予選といい、レースといい、われわれレッドブル・ホンダのポテンシャルを発揮できなかったのが残念」とレース後、ワシェは肩を落として鈴鹿を後にした。
(Masahiro Owari)
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