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【F速プレミアム】ライコネン観察日記:選手権争いに大きく出遅れたキミ「こんな状況では、とても満足はできない」

6月20日

 長年ライコネンの「番記者」を務めるフィンランド人ジャーナリストのヘイキ・クルタ氏が見た、アイスマンの言動をお送りするF1速報web限定連載。シーズン1/3が終わり結果に不満を抱えるライコネン。フランスで再び表彰台に登れるか。

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 カナダGPの終了をもって、2018年シーズンも3分の1を終えた。私はレース後のパドックでキミ・ライコネンをつかまえ、荷物をまとめてスイスの自宅へ帰ろうとしていた彼に話を聞いた。

 キミはこのレースを6位でフィニッシュした。土曜の予選ラップでのミスに落胆していた彼にとって、日曜のレースはそれにも増して満足できないものだった。

 モントリオールでは、モナコと同じくらい予選順位が重要だ。したがって、アタックラップでの大きなミスは、レースそのものを台無しにすることに直結する。

 Q3最後のラップに入った時、ライコネンには確実にタイムを更新できそうな勢いがあった。ところが、ターン2の立ち上がりでグリーンにタイヤを落とした彼は、そこでスロットルを戻してアタックを止めてしまう。もしあのままプッシュし続けていたら、完璧なラップではないにしても、タイムの更新はできたかもしれない。

 だが、ドライバーが大きなミスをした瞬間に、ふと気が抜けてしまうのは仕方のないところだ。この「もし」については、これ以上追求しないことにしよう。

 レースもまた厳しいものになった。5番手グリッドからスタートしたキミは、ターン2を通過したところでダニエル・リカルドに抜かれ、ひとつ順位を下げてしまった。そして、そこからはモナコと同じ状況が繰り返された。ピットストップを終えた後は、最後までルイス・ハミルトンの背後から抜け出せずに終わったのである。

 キミと話をするチャンスを得たのは、こうしたレースが終わった直後のことだった。私は「シーズンの3分の1を終えて、ここまでの戦いを総括してもらえるかな?」とたずねた。


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