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【】ホンダF1田辺TD初日インタビュー:電装系トラブルはパワーユニットと関係なし「パフォーマンスを最大限発揮して挑むだけ」
7月11日
開幕戦で2台がリタイアを喫したレッドブル・ホンダ。レース直後からホンダはチーム、そして日本のさくらR&D、イギリスのミルトンキーンズと連携し、原因の解析を進めてきた。その結果、特にフェルスタッペンのトラブルはパワーユニット(PU)由来ではないことが判明したようだ。
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──トラブルの原因究明で、進展があったようですね。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):開幕戦はレッドブル・ホンダの2台が電装系トラブルでリタイアしたわけですが、その後原因の解析作業を進めながら初日セッションに臨みました。
フェルスタッペンに関しては、メカニカルトラブルがパワーユニット(PU)の電装系トラブルを引き起こした。パワーユニット(PU)由来のトラブルではないことがわかりました。
アルボンの方は、コースを外れてグラベルを走った直後からデータに異常が出て、許容値を超えたので止めさせました。こちらは関連する電装品のほとんどを、交換しています。
──予選日は、悪天候が予想されています。
田辺TD:かなり激しい雨が降りそうです。予選が走れるかどうかわからない予報だったので、今日は一発タイムを出す取り組みもしました。2戦連続同じサーキットという特殊条件も、その決断を助ける要因になりました。ホンダ勢は3台がほぼレース距離を走れて、レースデータは十分取れましたしね。それを基に性能向上の観点からも解析を進めて、今週末のPUに適用しています。
──初日のパフォーマンスに関しては?
田辺TD:フェルスタッペンがトップタイムを出してくれたのをはじめ、4台がきちんと走れた。評価できる1日だったと思います。
──アルボンですが、グラベルを飛び出した際の衝撃は大したことなかった印象です。
田辺TD:その辺りはまだ、完全には理解できていません。グラベルに飛び出したぐらいで壊れるようなPUでは、話になりませんし。そこはもうちょっと、(原因を)追求する必要がありますね。
──フェルスタッペンですが、「メカニカルトラブルが電装系トラブルを誘発した」と、FIA会見でコメントしています。具体的には、何のトラブルだったんでしょうか?
田辺TD:固いものが、壊れたということです。それが電気に影響を与えたと。
──走行中の振動とかによるものですか?
田辺TD:いえ、違います。他チームでは振動とか熱とかによる不具合が出ているようですが、サーキット特性やコンディションによるものではありません。
──開幕戦のデータを反映させて、性能面でも向上できたとのことですが、その伸び代はけっこう大きかったのでしょうか。
田辺TD:ここで大きかったら、じゃあそれまで何してたんだという話になってしまいますが(苦笑)、ラップタイムでコンマ何秒というものではないです。あくまで積み上げで、チリも積もればという風に考えていただければいいかと。
──FP2の結果がグリッド順になるかもということで、各車が予選アタックをしました。ホンダも本来の予選で使うモードを使用しましたか?
田辺TD:はい。使わない手はないですから。
──初日を見る限り、開幕戦で苦しんだフェラーリは相変わらず大変そうで、一方でマクラーレンやレーシングポイントは第2戦でも速さを見せています。そんな現状を踏まえて、今週末の抱負を述べていただけますか。
田辺TD:開幕戦の予選、レースでの位置付け、それが継続していますよね。特にマクラーレンとレーシングポイントは、かなり来ています。もともとポテンシャルがあるクルマを、さらに磨き上げてきている。そんな感触を受けています。
もちろん1週間では大したことはできませんが、元がよければさらに光る。トップ争い、中団争い、ともに厳しい状況ですね。ファンからすれば接戦になって、いっそうおもしろいと思いますが。我々としてはとにかく現在のパフォーマンスを最大限発揮して、もちろんノートラブルで、戦いに挑むだけですね。
──改めてですが、開幕戦のトラブルはパワーユニットの信頼性を揺るがすものではなかったと?
田辺TD:違います。
──去年までも連戦は何度かありましたが、今回のような特殊な連戦は疲れ方も違いますか。
田辺TD:連戦だからというより、トラブル発生で激しい疲労感に襲われました(苦笑)。第2戦に向けて原因と対策をクリアにするために、さくらとミルトンキーンズは必死の作業をしてくれました。その橋渡しや一緒に検討を重ねたりと、こちらも非常に忙しく過ごしましたしね。
(Kunio Shibata)
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